圧倒的カバーリングを誇るCBトビー・アルデルヴァイレルト徹底解剖

ベルギー出身のトビー・アルデルヴァイレルトは、名門アヤックス・アムステルダムで経験を積み、現在トッテナム・ホットスパーFCに所属している。アヤックスでキャリアをスタートさせ、その後一度スペインリーグの舞台に立つも、思うように結果が出ず、悔しさだけが残る2年間。その後プレミアリーグの伝統あるクラブトッテナムに移籍するとその才能が開花。今までの不調を塗り替えるように、次々とチームの勝利に貢献。プレミアリーグ屈指のDF能力を持つ選手に成長した。そんな彼の魅力を徹底解説。これを読めばトビーアルデルヴァイレルトの全てがわかる。

トビー・アルデルヴァイレルトのプロフィール

 

生年月日 1989年3月2日
国籍 ベルギー
出身 アントウェルペン
身長 187㎝
体重 81㎏
利き足
ポジション DF
背番号 トッテナム:4
ベルギー代表:2
タイトル ・ アヤックス
エールディヴィジ (3) : 2010/11, 2011/12, 2012/13
KNVBカップ : 2009/10
ヨハン・クライフ・スハール :2013
・アトレティコ・マドリード
リーガ・エスパニョーラ:2013/14
スーペルコパ・デ・エスパーニャ:2014
<個人>
アヤックス・タレント・オブ・ザ・イヤー:2010
PFA年間ベストイレブン: 2015/16

トビー・アルデルヴァイレルトの経歴

トッテナムでその才能が開花。今やトッテナムのDFとして数多くの相手アタッカーを圧倒するアルデルヴァイレルト。そんな彼はどのようなのサッカー人生を歩んできたのだろうか。その全貌をユース時代からご紹介。

伝統のあるクラブで着々と成長

アルデルヴァイレルトがサッカー選手としてのキャリアをスタートさせたのは、彼が10歳の頃だった。当時所属していたチームは、ベルギーのジェルミナル・ベールスホットのユースチームだ。アルデルヴァイレルトと同じベルギー代表のヤン・フェルトンゲンやトーマス・フェルマーレンといった数々の有力選手を輩出してきた歴史あるクラブだ。在籍していた5年間、順調にキャリアを重ね提携先であるアヤックス・アムステルダムの下部組織に加入。そして2017年2月22日に同チームとプロ契約を結んだ。

名門アヤックスでプロデビュー

2009年1月18日に行われたNECナイメヘン戦でエールディヴィジ(オランダ最上位プロリーグ)デビュー。アヤックスに在籍していた2008-2013シーズンでは128試合に出場し、DFながら7得点をあげた。2009年夏以降はマルティン・ヨル監督の元でプレー、同じくベルギー出身のヤン・フェルトンゲンとはコンビを組む仲だった。9月4日のヘラクレス・アルメロ戦ではコーナーキックをヘディングで合わせプロ初得点をマーク、シーズン終了時にはアヤックス・タレント・ザ・イヤーに選出された。

アトレティコ加入で新境地 ラ・リーガの舞台へ

2013年8月31日、スペインのアトレティコ・マドリードに4年契約で移籍。リーグ戦での出場数はわずか12試合。チームはリーガエスパニョーラ優勝を手にしたが、アルデルヴァイレルトにとっては不服のシーズンとなった。ただ当時の監督であるディエゴ・シメオネに対しアルデルヴァイレルトは「毎試合先発というわけではなかったが、アトレティコではたくさんのことを学ばせてもらった。アトレティコの歴代監督はほとんどDFやMFだった。中でもシメオネほどディフェンスについて細かな指導をしてくれた監督はいなかった」と当時の指揮官を賞賛している。

ローン移籍で限定加入したサウサンプトンFC

2014年9月1日、イングランドのサウサンプトンFCに1シーズン限定でローン移籍した。当時の契約には680万ポンドでの買い取りオプションも付いていた。しかしシーズン終了後、アトレティコはサウサンプトンに対し150万ポンドを支払い、買い取りオプションを解消した。これを受けサウサンプトンはDFアルデルヴァイレルト獲得のために1800万ポンドを用意したと噂されていた。レンタルでやってきたプレミアリーグの舞台で、チームを7位まで押し上げた彼のパフォーマンスが高く評価されたようだ。この額は当時のクラブ史上最高額となる移籍金だった。

トッテナム・ホットスパーでの快進撃

2015年7月8日にアルデルヴァイレルトは、トッテナム・ホットスパーFCに5年契約で移籍した。アヤックス在籍時代の旧友であるヤン・フェルトンゲンやクリスティアン・エリクセンと再びプレーすることになった。アトレティコ時代の調子が全て嘘だったかのように、トッテナムでは輝きを放ち続け、数々の勝利をもたらした。公式戦では通算150試合に出場し、7得点の活躍を見せている。さらに個人では2016年3月のアーセナル戦を皮切りに、プレミアリーグのシーズンベストイレブンに選ばれるなど、順調な滑り出しを見せた。

しかし翌シーズンではクラブとの契約延長が原因で馬が合わず、出場数はわずか14試合にとどまった。そんな前シーズンの不調を振り払うように2018-2019では再びレギュラー陣の仲間入りを果たし、クラブのリーグ4位、そしてチャンピオンズリーグ準優勝に大きく貢献した。

ベルギー代表は大健闘の末3位に

アルデルヴァイレルトは2018FIFAワールドカップのメンバーに選出され、計6試合に出場した。記憶に新しい日本の歴史的大敗。相手は言うまでもなくベルギー代表だった。好調だった日本に予想外の2点リードを許した。しかし後半74分に2-2に追いつき、最後はカウンターで押し切った。続く準々決勝もブラジルを制したベルギーだったが、準決勝のフランス戦で惜しくも1-0で敗北。3位決定戦のイングランド戦ではエリック・ダイアーのシュートをゴールライン上で間一髪クリアし、ベルギー勝利の立役者となった。

トビー・アルデルヴァイレルトのプレースタイル・特徴

トッテナム移籍後、驚くほどの成長を遂げたアルデルヴァイレルト。トッテナムのプレミアリーグ4位や、CL優勝、またW杯ではベルギー代表の3位に大きく貢献した。そんな知られざる彼のプレースタイルを徹底検証していく。

プレミア随一のカバーリング能力

アルデルヴァイレルトの最大の特徴はそのカバーリング能力の高さだ。ポゼッション重視のサッカーを得意とするトッテナムでは攻撃に枚数をかけるため、度々SBやMFがスペースを空けてしまう。そのスペースを埋める役割をアルデルヴァイレルトが担い、万が一の事態に陥っても、冷静に対処している。

危機察知能力の高さで相手アタッカーを凌駕

普段CBでプレーしているアルデルヴァイレルトは、先述のカバーリング能力と掛け合わせた危機察知能力をも得意とする。相手チームにボールが渡ると、すかさずタックルをかけ相手に自由を与えない。また全体的に高いラインを維持することで、前線から早く鋭いプレッシングが可能になり、カウンターを成立させやすくなる。カウンターはトッテナムの大きな武器のひとつだ。そのために彼の存在は必要不可欠と言える。

対人戦でも負けない冷静な守備対応

特出したスピードやフィジカルを持ち合わせているわけではないが、1対1がとにかく強い。持ち前のカバーリングの広さを活かし、間一髪のところをアルデルヴァイレルトが凌ぐというシーンも少なくない。時には自らの守備エリアを離れて味方のカバーに徹する。またヘディングの落下地点を読むことにも長けており、相手よりも先にボールを触れ、機転を潰すといったプレーが得意だ。

トビー・アルデルヴァイレルトの今後について

トッテナムで一度は不遇なシーズンを経験したものの、チームに多くの勝利をもたらしたアルデルヴァイレルト。そんな彼の今後を考察していく。

トッテナムでの今後の活躍

今後もトッテナムの守備の要の一人として活躍し続けるだろう。中でも彼のカバーリング能力の高さはプレミアリーグ屈指だ。2021年2月現在トッテナムはプレミアリーグで9位に位置している。4-9位に位置するチームの勝ち点はどれも僅差で、今後の試合結果次第では、十分上位に食い込めるはずだ。しかしトップのマンチェスター・シティとは20点以上もの差がついてしまっている。ここからどう巻き返すのか是非注目したい。果たしてアルデルヴァイレルトは、チームの失点を抑えるキーマンになれるか。

代表で未だタイトルのないトビー・アルデルヴァイレルト

2018FIFAワールドカップでは日本を下し、ベルギー代表の3位を陰で支えた。そんなアルデルヴァイレルトだが、未だ代表でのタイトル獲得には至っていない。年齢的にもそう若くない彼に残されたチャンスはそう多くない。これまでのEURO予選でベルギー代表は10戦10勝し、予選を1位で通過している。アルデルヴァイレルトは全10試合に出場、2得点とDFながらチーム5位の得点を記録している。このままEURO2020はベルギーが制するのか。またトビーの代表初となるタイトル獲得なるか。

トッテナムとの契約延長で高まる期待

2018-2019シーズン途中、トッテナムとの契約延長が発表され、アルデルヴァイレルトは2023年までトッテナムのDFとしてプレーすることが決定した。彼によれば「他でプレーすることは想像できない」とのこと。トッテナムにとって彼の存在は大きく簡単に手放せる逸材でないことは確かだ。今回の契約延長により更に期待がかかる彼のプレーに目が離せない。