オランダの将来を担うベルフワインの経歴とプレースタイルを徹底解説!

2019-20シーズン冬、オランダエールディヴィジでの爆発的な活躍を経て、トッテナムに加入した若きオランダ代表FWステーフェン・ベルフワイン。そのデビューは華々しいもので、新たなスター誕生を期待させる活躍を見せた。そのスピードに乗ったドリブル突破と強靭なフィジカルは、実力者揃いのプレミアリーグにおいても一線を画すレベルだ。ポチェッティーノ前監督が去り、モウリーニョ監督の下、チーム改革を行っているトッテナムにとって、この若きアタッカーの加入は非常に大きい。まだ若く、将来性も抜群。世界トップレベルの選手になれる器の持ち主だ。

今回の記事では、トッテナムで輝く新星ステーフェン・ベルフワインのこれまでのキャリア、プレースタイル、特徴、さらには今後の展望についても考察を交えて紹介していく。今後、世界的な選手に成長する可能性のある選手なだけに、ぜひ今のうちから彼の活躍に注目してほしい。

ステーフェン・ベルフワインのプロフィール

 

生年月日 1997年10月8日
国籍 オランダ・スリナム
出身 アムステルダム(オランダ)
身長 178㎝
体重 78㎏
利き足
ポジション FW
背番号 トッテナム:23
オランダ代表:7
タイトル ・PSVアイントホーフェン
エールディヴィジ : 3回(2014-15, 2015-16, 2017-18)ヨハン・クライフ・スハール:2回(2015, 2016)
・個人
UEFAヨーロピアンU-17チャンピオンシップ ゴールデンプレイヤー:2014-15
UEFAヨーロピアンU-17チャンピオンシップ ベストイレブン:2014-15
エールディヴィジ月間最優秀選手:2018年2月

ステーフェン・ベルフワインの経歴

本章では、PSVアイントホーフェンでブレイクし、オランダでの堂々たる活躍を経てプレミアリーグデビューを飾ったベルフワインのキャリアを振り返る。

幼少期からオランダの名門アヤックスユースに加入

オランダの首都アムステルダムで生まれ育ったベルフワインは4歳の頃から地元のASCウォーターウェイクというクラブの下部組織でサッカーを始めた。幼少期から際立った才能を見せつけたベルフワインは、2005年7歳の時にオランダの強豪アヤックスユースに加入し、2011年まで在籍。アヤックスユースではアブデラク・ヌーリと並ぶタレントとして注目を集めた。

※アブデラク・ヌーリは2014年、プロデビュー前から英ガーディアン紙が選ぶ将来有望な若手選手40名に選出されるほど将来を期待されていたが、試合中に不整脈を発症し、現在も闘病中となっている。

アヤックスユースを追い出されPSVへ

約6年間アヤックスユースに在籍したベルフワインだが、2011年にクラブのトレーナーと対立し、アヤックスを追い出された。

しかし、アヤックスユース時代から将来有望な選手として注目されていたため、アヤックス退団後すぐに、同じくオランダの強豪PSVアイントホーフェンユースへの入団が決まった。

ヨングPSVでプロデビュー

PSVユースでは、ユースカテゴリーを順調に駆け上がり、2014年8月ヨングPSV(オランダ2部リーグ)にてアヒレス‘29戦でプロデビューを飾った。

デビューシーズンとなる2014-15シーズンはヨングPSVで7試合に出場し、3ゴールを記録。翌2015-16シーズンは出場機会を増やし、20試合出場し9ゴールを獲得する活躍を見せた。ヨングPSVでは11、9、7番を主に着用していた。

PSVアイントホーフェンでのブレイク

ヨングPSVで16歳の若さでプロデビューを果たしたベルフワインは、同シーズンの2014年10月国内カップのアルメロシティFC戦でトップチームデビューも果たした。

デビューシーズンは公式戦2試合に出場に止まるが、翌2015-16シーズンはヨングPSVを主戦場とし、度々トップチームの試合にも参戦。公式戦8試合に出場。2016-17シーズンにはトップチームでの出場機会が増え、公式戦33試合に出場し2ゴールを決めた。

2017-18シーズンからはレギュラーに定着し、公式戦36試合に出場し、8ゴール11アシストを記録。2シーズンぶりのリーグ優勝と来季のCL権獲得に貢献した。また、同シーズンからは背番号をそれまでの27番から17番に変更。

翌2018-19シーズンもレギュラーとして、公式戦41試合出場15ゴール13アシストのキャリアハイ記録を樹立。リーグ戦では同年に飛躍したアヤックスと終盤まで競り合ってリーグ2位。レギュラーとして初めて挑むCLの舞台では、バルセロナ、トッテナム、インテルと同組となり、残念ながら最下位に終わったが、最終節のインテルとのアウェイ戦で先制点をアシストし、引き分けでインテルのグルプリーグ突破を阻んだ。

2019-20シーズンからは背番号10を着用し、チームの中心選手として活躍した。

前半戦だけで6得点10アシストを記録。冬の移籍期間に、プレミアリーグの強豪トッテナムへのステップアップ移籍を果たした。

新天地トッテナムでの鮮烈なデビュー

直近2年半のエールディヴィジで27ゴール33アシストという大ブレイクを果たしたベルフワインは、2020年1月29日に2670万ポンド(約40億円)、5年契約でトッテナムに加入。トッテナムでは背番号23を着用。

トッテナム加入直後の2020年2月2日ホームのマンチェスターシティ戦でスタメン出場を飾り、後半63分にはダイレクトボレーで初ゴールを獲得した。プレミアリーグ開幕以降、デビュー戦でゴールを決めた17人目の選手となった。この試合のマン・オブ・ザ・マッチにも選出された。

さらに、ウォルバーハンプトン、マンチェスターユナイテッドという難敵からもゴールを奪うなど、プレミアリーグデビューシーズンから14試合に出場し3ゴール1アシストの鮮烈なデビューを飾った。

モウリーニョ監督は会見で、ベルフワインは獲得のファーストチョイスではなかったことを明かしたが、その活躍に称賛を贈り、同選手の将来性の高さにも太鼓判を押している。

今シーズンもモウリーニョ監督の下、着実に出場機会を増やし、これまで公式戦27試合に出場して6アシストを記録している。

トッテナムではエリック・ラメラやルーカス・モウラ、ギャレス・ベイル等の実力者とのポジション争いもあり、まだ定位置獲得はできていないが、その将来性には期待が高まる。

オランダの将来を担う逸材

PSVでの爆発的な活躍やトッテナムでの鮮烈なデビュー等、クラブでは順調にキャリアを歩んできたベルフワインの代表での活躍についても紹介していく。

ベルフワインは代表のアンダーカテゴリーにも選出さてきた。UEFA U-17欧州選手権2014では3得点を挙げチームの準優勝に貢献。自身も最優秀選手賞を獲得した。これは、過去にウェイン・ルーニーやセスク・ファブレガス、トニ・クロース等が獲得してきた名誉ある賞だ。

PSVでキャリアハイの活躍を見せた2018年10月13日のUEFAネーションズリーグのドイツ戦でA代表デビューを果たした。その後も継続的に招集され、UEFAネーションズリーグ決勝では先発入りするなど、チームでも確固たる地位を築いている。

同世代のマタイス・デ・リフトやフレンキー・デ・ヨング等のともに、オランダ代表の将来を担う選手として注目されている。

現在23歳と若いだけに、今後のEUROやワールドカップ、ネーションズリーグ等の国際大会での活躍にも期待が集まる。

ステーフェン・ベルフワインのプレースタイル・特徴

PSVでの爆発的な活躍を経てトッテナムに加入したベルフワイン。プレミアリーグでも鮮烈なデビューを飾り、その名を世界に轟かせた。そのベルフワインのプレースタイルや特徴について4つのポイントから詳しく解説していく。彼の特徴を強みを把握した上で今後の活躍に注目してほしい。

スピードに乗ったドリブル突破

ベルフワインの最大の強みはスピードを活かしたドリブル突破だ。相手を次々と置き去りにするドリブルで単独でゴールを奪うプレーも少なくない。

ベルフワインのスピードは、サイドにスペースが空いているシーンやカウンターのシーンで最も輝く。トップスピードに乗ってしまえば、止められる選手は少ないだろう。

スピードに加えて、プレミアリーグの屈強なDFにも当たり負けしないフィジカルと狭いスペースでもボールを失わない技術力の高さも兼ね備えている。2018-19シーズンのエールディヴィジでは、1試合のドリブル成功数が平均3.2回というリーグ第2位の成績を残している。

サイド突破からのピンポイントクロス

ベルフワインは、ドリブル突破からのチャンスメイクはもちろん、見方を活かすパス能力にも長けている。左右のサイドで相手DFラインを切り裂き、決定的なラストパスを提供するシーンもよく目にする。2019-20シーズンのプレミアリーグ第35節ニューカッスル戦では30m以上離れた位置からハリー・ケインの頭にピンポイントで合わせるクロスでチームを勝利に導いた。

エールディヴィジでは、直近の2年半で33アシストという記録を残している。

驚異的な得点能力

ベルフワインは、得点能力も兼ね備える強力なアタッカーだ。左サイドで起用されれば、得意のドリブルでカットインして右足のフィニッシュ。右サイドでもスピードを活かしたドリブル突破から相手ゴールを襲う。さらに、ボックス外からゴール隅への正確なミドルシュートも打てる。

狭いスペースでドリブル突破が難しい場面でも、得意のシュートテクニックを活かしてゴールを襲えるため、相手DFとしては対処が難しい選手だ。

プレミアリーグでは、デビュー戦のマンチェスターシティやその後のマンチェスターユナイテッド戦、ウルブス戦など、難しい相手との試合でもゴールを奪える勝負強さも兼ね備えている。

エールディヴィジでは直近の2年半で27ゴールを挙げる活躍を見せている。

攻撃的なポジションならどこでもこなせる万能アタッカー

ベルフワインは左ウィングを主戦場としており、左サイドからのカットインでゴールを襲うプレーが強みだが、右ウィングやトップ下、センターフォワードとしてもプレーができる万能性を兼ね備えている。その万能性から、オランダ代表の先輩であるデパイやマンチェスターシティのスターリングと比較されることが多い。

世界トップレベルの過密日程を抱えるプレミアリーグや、少ない選手でチームを運営する必要がある代表では、ベルフワインの万能性は貴重だ。

ステーフェン・ベルフワインの今後について

最後に、これからの活躍が期待される新星ベルフワインの今後の展望について、クラブ、代表、移籍情報のそれぞれについて考察していく。

トッテナムについて

2020年1月の移籍市場で2670万ポンド(約40億円)、5年契約でトッテナムに加入したベルフワインは、加入直後のマンチェスターシティ戦で早速ゴールを奪い、マン・オブ・ザ・マッチを獲得する鮮烈なデビューを果たし、その名を世界に轟かせた。

モウリーニョ監督は、会見でベルフワインが獲得リストのファーストチョイスではなかったことを明かしたが、その活躍を賞賛し、今後の彼の活躍に太鼓判を押した。

現在トッテナムには、ウィングのポジションにソンフンミンやエリック・ラメラ、ルーカス・モウラ、ギャレス・ベイル等の実力者を揃えており、ポジション争いは熾烈だ。

ライバルたちに比べればベルフワインはまだまだ若い。モウリーニョという世界屈指の監督や経験豊富なチームメイトから学び、さらなる成長を期待したい。

順調に成長を重ねれば、今後のトッテナムを担う選手になるはずだ。

オランダ代表について

ベルフワインは代表の各ユースカテゴリーにも選出され、中心的な活躍をしてきた。UEFA U-17欧州選手権2014では、過去にウェイン・ルーニーやセスク・ファブレガス、トニ・クロース等の名だたる選手たちが受賞してきた最優秀選手賞を受賞している。

21歳でA代表に選出され、その後も継続的に招集され、近年若手のタレントが豊富なオランダにおいてトップチームでも確固たる地位を築いている。

まだゴールやアシストなどの数字に残る活躍は少ないが、今後出場機会を得ていけば、オランダの中心選手として攻撃を牽引する役割を担うだろう。

また、今後のワールドカップやEURO2020本選でも、大きなアクシデントがなければ代表に選出されるだろう。オランダ代表にはタレントが揃っているだけに、国際大会でのオランダの躍進にも注目が集まる。

移籍などの情報

ベルフワインはトッテナムとの契約を2025年まで結んでいる。本人もモウリーニョ監督の下でプレーすることを望んでいたということもあり、現在移籍の噂は聞こえてこない。

プレミアリーグデビュー戦から鮮烈なインパクトを残したオランダの新星は、その後も出場機会を着実に掴んでおり、充実した日々を送っているように見える。

このままトッテナムで着実に実績を積み重ね、世界レベルの選手へ成長を遂げれば、今後、契約満了の2025年までのどこかのタイミングで国内外のビッククラブから声がかかる可能性もあるかもしれない。