【最強フィジカルのSB】カイル・ウォーカーのプレースタイル完全ガイド!

マンチェスター・シティの“偽サイドバック”として活躍するカイル・ウォーカー。屈強なフィジカルと運動量を活かしたプレーで、チームに貢献している姿が印象的です。そんなウォーカーのプロサッカー人生は、決して順風満帆ではありませんでした。シェフィールドで育ったウォーカーは、複数回のローン移籍の末トッテナムで才能が開花し、マンチェスター・シティで世界的な選手に成長しました。この記事では苦労人カイル・ウォーカーのサッカー人生を振り返ります。また、マンチェスター・シティでのプレーを中心に、プレースタイルを徹底解説!最後には、カイル・ウォーカーの今後を考察してみました。この記事を読めばカイル・ウォーカーの経歴や魅力がわかるので、サッカー観戦がよりいっそう楽しくなりますよ。

カイル・ウォーカーのプロフィール

 

生年月日 1990年5月28日
国籍 イングランド・ジャマイカ
出身 シェフィールド
身長 183㎝
体重 83㎏
利き足
ポジション DF
背番号 マンチェスター・シティ:2
イングランド代表:2
タイトル ・マンチェスター・シティ
プレミアリーグ:2回(2017-18, 2018-19)
EFLカップ:2回(2017-18, 2018-19)
コミュニティ・シールド:2回(2018, 2019)
FAカップ:1回(2018-19)
・個人
PFA年間最優秀若手選手賞:1回(2011-12)
PFA年間ベストイレブン:3回(2012, 2017, 2018)

カイル・ウォーカーの経歴

現在はすっかり世界的なプレイヤーとなったカイル・ウォーカー。しかし実は、なかなか芽が出ずにローン移籍を繰り返した過去があります。ウォーカーは現在の位置まで登りつめるまで、どんなサッカー人生を送ってきたのでしょうか。ユース時代から振り返ってみましょう。

サッカー人生のスタート

カイル・ウォーカーは、イングランドの歴史あるクラブのシェフィールド・ユナイテッドのホームタウンで生まれ育ちました。1997年にシェフィールド・ユナイテッドのユースに入団したことから、ウォーカーのサッカー人生はスタートします。その後は順当に成長し、

2008年には同クラブのトップチームに昇格しました。

シェフィールド・Uのトップに昇格

トップチーム昇格を果たしたウォーカーの前に、プロの壁が立ちはだかります。シェフィールドでは出場の機会を得られないまま、3部リーグのノーサンプトンにローン移籍することになりました。

ノーサンプトン (loan)でプロデビュー

ウォーカーは2008年の11月にノーサンプトンにローン移籍しました。同月15日のオールダム・アスレティック戦でプロデビューを果たします。その後、ノーサンプトンでは9試合に出場しました。その活躍が目についたのか、プレミアリーグのトッテナムから声がかかります。

トッテナムで才能が開花

ウォーカーは2009年にトッテナムに移籍したものの、プレミアリーグの強豪でチャンスを掴むのは簡単ではありませんでした。まだ経験の少なかったウォーカーは、ローン移籍を繰り返して成長していきます。その後、2011-12シーズンにトッテナムに復帰。ここからウォーカーは凄まじいスピードで、世界的なプレイヤーへと駆け上がります。リーグ戦ではスタメンに定着して37試合に出場。その活躍が認められ、PFA年間ベストイレブンとPFA年間最優秀若手選手賞を受賞しました。その後2012―13シーズンはチーム最多出場、2013-14シーズンは背番号が2番に昇格など、トッテナムの中心選手として名前が浸透していきます。2016-17シーズンには再びPFA年間ベストイレブンに選出。トッテナムでは全183試合に出場しました。その活躍を目にしたライバルチーム、マンチェスター・シティがウォーカーの獲得に動きます。

トッテナム時代のプレー集

シェフィールド・U (loan)  で経験を積む

トッテナムに移籍後、すぐに古巣シェフィールドにローン移籍をします。移籍前は2試合のみの出場だったものの、このローン移籍では26試合に出場して経験を積みました。

QPR (loan)でプレミアリーグ昇格に貢献

シェフィールドにローン移籍が満了したあとは、イングランド2部のQPR(クイーンズ・パーク・レンジャース)にローン移籍をします。QPRでは20試合に出場し、クラブのプレミアリーグ昇格に貢献します。

アストン・ヴィラ (loan)でプロ初ゴール

翌シーズンはプレミアリーグのアストン・ヴィラにローン移籍をします。アストン・ヴィラでは15試合に出場し、プロ初ゴールも記録しました。その後、トッテナムに復帰し、スタメンに定着します。

DF最高額でマンチェスター・シティへ

トッテナムの活躍が認められたウォーカーは、2017年にマンチェスター・シティに移籍します。ペップ・グアルディオラ監督が獲得を熱望したと言われており、移籍金は当時のDF最高額である5,000万ポンドの大型移籍となりました。マンチェスター・シティではすぐに戦力として定着します。戦術としてサイドバックを重要視するペップの要求に応え、”偽サイドバック”という役割を担います。2017-18シーズンは誰もが認める活躍を見せ、チームのプレミアリーグ制覇に貢献。ウォーカー自身もPFA年間ベストイレブンを受賞するシーズンとなりました。2019年にはGKのケガと退場により、急遽GKを務めたことも話題になりました。同年には2024年までの契約延長が発表され、ペップシティに欠かせない存在になっています。

マンチェスター・シティでのプレー集

イングランド代表でも地位を築く

ウォーカーがはじめて代表のユニフォームを着たのは、2009年のU-19代表に招集されたときでした。その後、2011年にA代表に初招集。イングランドの2014年ワールドカップ出場にも貢献したものの、本大会には選出されませんでした。しかし、2016年にはEUROメンバーに選出、2018年にはワールドカップメンバーに選出されるなど、代表メンバーとしても定着しはじめます。とはいえ、イングランドにはプレミアリーグ所属選手を中心に、世界的なプレイヤーが揃っているため、確固たる地位を築くのは簡単ではありません。2019年は1試合のみの出場に終わりました。

カイル・ウォーカーのプレースタイル・特徴

マンチェスター・シティの主力メンバーとして活躍を続けるカイル・ウォーカー。サイドバックを重要視するペップ体制で”偽サイドバック”がフィットし、爆発的な活躍を見せています。献身的なプレーでチームに貢献するウォーカーのプレースタイルを、4つのポイントから深堀りしていきましょう。

フィジカルを生かした対人能力

ウォーカーといえば、サイドバックとは思えないような屈強なフィジカルを活かした対人能力でしょう。どのチームもセンターバックは屈強な選手が並んでいるものの、サイドバックはスピードやテクニックを重視した選手が起用されることが多いです。しかしウォーカーのようなハードに戦える選手がいることで、守備の厚みが増して安定感が生まれます。とくにライン際での攻防は迫力があり、相手選手がウォーカーのフィジカルに敗れるシーンはよく見られます。空中戦も強いので、どのタイプのFWにも対峙できるのが魅力です。

センターバックもできる万能サイドバック

サイドバックを本職とするウォーカーですが、センターバックでのプレーも可能です。フィジカルを活かした守備は、本職のセンターバックにも引けを取りません。実際、試合の流れのなかでも、4バックのサイドバックから3バックの形へ移り、センターバックと同じような役割を担うこともあります。イングランド代表ではスタートからCBとして起用されることもありました。本人はサイドバックでのプレーを希望しているとインタビューで語っていたものの、センターバック起用時も献身的にプレーするメンタリティも持ち合わせています。

縦に早いオーバーラップ

ウォーカーは攻撃時のオーバーラップで、驚異的なスピードを発揮します。実際、2018―19シーズンに記録した最速時速35.27kmは、同年のプレミアリーグ2位の速さでした。ウォーカーの魅力は速さだけではありません。ウォーカーはオーバーラップなどの上下運動を、90分間続けられるスタミナの持ち主です。試合終盤でウォーカーのスピードが違いを作ることも度々見られます。マンチェスター・シティにはウォーカーのスピードを活かすパサーがいるのも躍動の秘訣でしょう。タッチライン際はウォーカーの独壇場と言っても過言ではありません。

ペップの思考を具現化する戦術理解度

ウォーカーは屈強なフィジカルや圧倒的なスピードが目立ちます。しかし、戦術を理解するサッカーIQも持っている選手です。戦術理解は、ペップの緻密な戦術を具現化するには欠かせない能力です。マンチェスター・シティに加入後のウォーカーは、偽サイドバックと呼ばれるシステムをピッチ上で表現しています。偽サイドバックとは簡単に言えば、サイドバックが状況に応じて中央に寄ったポジションをとるシステムのこと。本来のポジションでは生まれない数的優位やスペースを生み出せます。ペップがバイエルン時代に生み出した新システムで、現在も日々進化しつづけています。誰もやったことがないことをするには、並外れた戦術理解度が必要でしょう。その能力がウォーカーにはあるのです。

カイル・ウォーカーの今後について

最後にカイル・ウォーカーの今後について考察してみました。

マンチェスター・シティでは熾烈なポジション争い

ウォーカーはマンチェスター・シティ移籍後、常にサイドバックのファーストチョイスとして活躍していました。しかし2020-21シーズンはカンセロの活躍により、ベンチスタートとなることも増えています。20-21シーズンのマンチェスター・シティの躍動は、「カンセロロール」と呼ばれるシステムにあります。そしてこのカンセロロールは、ウォーカーが担っていた偽サイドバックの進化形とまで言われており、以前に比べてウォーカーの序列が下がっているといえるかもしれません。しかしカンセロと同時起用されることもあり、ペップのオプションの1つとしてウォーカーの存在は必要でしょう。ブレイク中のカンセロとウォーカーのポジション争いや、2人を使い分けるペップの手腕にも注目です。

イングランド代表追放の危機

ウォーカーはイングランド代表としてタイトルを獲得した経験がありません。そのためEURO2020やワールドカップへの意欲は強いでしょう。しかしウォーカーには代表追放の噂が出ています。その理由はウォーカーがコロナウイルスによる外出禁止令を破り、パーティーを楽しんでいたことが発覚したからです。イングランドサッカー協会やサウスゲート監督は、厳しく対処する姿勢を見せていたため、代表追放の可能性が浮上していました。しかし2020年11月のネーションズリーグのメンバーに選出されているので、追放は免れた可能性が高いです。とはいえ、次に問題を起こしたらレッドカードと思われるため、ピッチ内だけでなくピッチ外での行動が大切になるかもしれません。

インテル移籍の噂

ウォーカーは2019-20シーズン終了後に、セリエAのインテル移籍の噂がささやかれました。しかしそれは噂で終わり、マンチェスター・シティとの契約延長が発表されました。2024年の契約満了まで在籍しているかはわからないものの、すぐに移籍が決まることはないでしょう。今後もマンチェスター・シティのサイドバックとして活躍を期待しましょう。

まとめ

マンチェスター・シティのカイル・ウォーカーを紹介しました。度重なるローン移籍の末、現在の地位を築いたウォーカー。今後どのようなキャリアを歩んでいくのかにも注目してみましょう。