ドイツリーグを8連覇している強豪バイエルン・ミュンヘンは、今シーズンもチャンピオンズリーグの優勝候補です。
国内で無双しているバイエルン・ミュンヘンは、チャンピオンズリーグでも結果を残しています。
昨シーズンは、2012〜2013シーズン以来のチャンピオンズリーグ制覇を達成しました。準々決勝ではバルセロナを相手に8得点を決めるなど、圧倒的な強さで優勝しています。
今シーズンのチャンピオンズリーグも、バイエルン・ミュンヘンが優勝すると思っている人は多いでしょう。
本記事では、今シーズンのバイエルン・ミュンヘンの基本フォーメーションや注目選手、特徴・戦術など徹底解説しました。
バイエルン・ミュンヘンが好きな人や、チャンピオンズリーグに興味がある人は、是非最後までご覧下さい。
目次
バイエルン・ミュンヘンってどんなチーム?
バイエルン・ミュンヘンは、ドイツリーグ30回、チャンピオンズリーグ6回(チャンピオンズカップ時代含む)など多くのタイトルを獲得しているビッグクラブです。
ドイツ国籍の選手を積極的に使っていて、ドイツ代表のスタメンの半数はバイエルンの選手になっている試合も少なくありません。
若手選手の育成にも定評があり、今シーズンも23歳以下の選手が活躍しています。スタメンを取っている選手の半数以上が30歳以下で、将来性も十分にあると言えるでしょう。
プレミアの早見表みたいのをWordで作っている際に世界のスポーツクラブの資産価値を見ていたのですが
NFL,MLB,NBAと3大アメリカン競技が牛耳る中ユナイテッドとバルサ、レアル、頑張ってるなぁと思ってたらバイエルンが15とは…
タイトルの数がすごいとはいえここまで来てるとは思っていませんでした。 pic.twitter.com/b0SAXpT3NY— AJG【Premier League】 (@kanata_utd) February 18, 2021
バイエルン・ミュンヘンの基本フォーメーション
バイエルン・ミュンヘンの基本フォーメーションは4-2-3-1で、少しずつ4-1-4-1も使い始めています。
攻撃の軸はウイングとサイドバックになっていて、中央から攻撃をすることは多くありません。伝統であるサイド攻撃は非常に強力で、自陣から10秒あれば相手ゴール前に侵入することができます。
サイドが攻撃の主軸になっているので、どのフォーメーションを採用しても、絶対にサイドバックとサイドハーフ・ウイングが配置されているのが特徴です。チャンピオンズリーグの決勝トーナメントでも、おそらく4-2-3-1とサイドを起点にできるフォーメーションを採用するでしょう。
CL2020バイエルン・ミュンヘンの特徴と戦術
それでは、バイエルン・ミュンヘンの特徴と戦術を具体的に説明していきます。
これから紹介する3つの特徴・戦術によって、バイエルン・ミュンヘンは機能していると言えるでしょう。
①多くの選手が色んなポジションをこなせる
バイエルン・ミュンヘンの選手の多くは、色んなポジションを担当できます。
リロイ・サネやキングスレイ・コマン、セルジュ・ニャブリはサイドハーフを主戦場にしていますが、トップ下で試合に出場することも多いです。
ダビド・アラバは左サイドバックを主戦場にしていましたが、センターバックやボランチ、サイドハーフで試合に出ることもあります。オーストリア代表ではトップ下で試合に出場することも多く、攻撃と守備の両方で安定したプレーができる万能の選手です。
ヨシュア・キミッヒは右サイドバックを主戦場としていましたが、今シーズンはボランチで出場しています。
多くの選手が色んなポジションを担当できる為、試合の展開に合わせてフォーメーションやポジションを変更することが可能です。
アラバ退団するのかぁ……
SB、WB、CB、ボランチと、GK以外なら守備ポジションどこでもこなせるそのポリバレント性が好き
— ガンバニスタ (@g_o_kisaragi13) February 16, 2021
②ボールポゼッションが得意
バイエルン・ミュンヘンは圧倒的な攻撃力で得点を量産するので、相手チームは自陣に引くサッカーを展開する場合が多いです。サイドのスペースを潰しているチームが相手になれば、ポゼッションで崩す攻撃パターンでゴールを狙います。
ボランチを請け負うキミッヒとゴレツカは足元の技術が高く、プレスを掛けられても簡単にボールを捌くことが可能です。センターバックのダビド・アラバもパス精度が高く、ポゼッションに加わって数的優位でボールを回します。
サイドだけでなくポゼッションでも攻撃パターンを作れるのが、バイエルン・ミュンヘンの特徴です。
③サイドから一気に攻撃を仕掛ける
バイエルンは基本的にポゼッションでボールを支配するサッカーを展開しますが、状況によっては一気にサイドからカウンターを仕掛けます。
サイドハーフでスタメン出場する機会が多いセルジュ・ニャブリとリロイ・サネは非常に足が早く、ボールを持てば一気にサイドを駆け上がることが可能です。
また、左サイドバックのアルフォンソ・デイビスも足が早く、快速のサイドハーフを追い越して攻撃に参加します。
サイドを起点に仕掛けるカウンターが、バイエルン・ミュンヘンの1つの攻撃パターンです。
④ドリブルで勝負するシーンが多い
セルジュ・ニャブリやリロイ・サネ、キングスレイ・コマンは足元の技術が高く、ドリブルで勝負するシーンも少なくありません。
バイエルン・ミュンヘンのサイドハーフは、ネイマールやリオネル・メッシのように魅せるテクニックでドリブル突破ではなく、快速を活かした縦への突破が得意です。また、カットインからシュートを狙うドリブルもできます。
チームプレーだけでなく個人技でも勝負ができるのも、バイエルン・ミュンヘンの特徴です。
CL2020の注目選手
それではバイエルン・ミュンヘンの注目選手を4人に厳選して紹介していきます。
これから紹介する4人の選手が、バイエルン・ミュンヘンをCL2020で上位進出させる重要な役割を果たすでしょう。
①マヌエル・ノイヤー
2011年に加入して以来、バイエルン・ミュンヘンの正ゴールキーパーを務めているノイヤーは34歳のベテラン選手になりました。
バイエルン・ミュンヘンは攻撃的なサッカーをするので、カウンターを受けることが多いです。また、ディフェンスラインが高いポジションを取る為、裏のスペースが空いていることも少なくありません。
ノイアーは守備範囲が広く、ペナルティエリアを飛び出してゴールを守ることができる希少性の高い選手です。飛び出しが失点に絡むこともありますが、ディフェンス陣が高いポジションを取れているのは、ノイヤーがキーパーをしているからと言っても過言ではありません。
チャンピオンズリーグを2連覇するには、ノイヤーの守備力は必要不可欠です。ミスなく安定したプレーでゴールを守れるのか注目です。
②リロイ・サネ
今シーズンの開幕前にマンチェスター・シティから獲得したのがリロイ・サネです。
少し前までのバイエルン・ミュンヘンは「アリエン・ロッベン」と「フランク・リベリ」の2人という世界最高のサイドハーフが在籍していました。しかしながら、2人が移籍や引退をしてから数年の間は代役を務められる選手を獲得できませんでした。
2018〜2019シーズンからセルジュ・ニャブリがリベリの代役を果たす活躍ぶりを発揮しましたが、アリエン・ロッベンに変わる選手は獲得できずに困っていたようです。
そこで今シーズン開幕前に、左利きでアリエン・ロッベンの代役を期待してリロイ・サネを獲得しました。加入後は途中出場する試合も多かったですが、シーズン中盤にはスタメンに定着する活躍を果たしています。
バイエルン・ミュンヘンの期待の新加入選手であるリロイ・サネは、注目するべき選手と言えるでしょう。
③アルフォンソ・デイビス
昨シーズンに世界中に衝撃を与えたと言っても過言ではないのが、アルフォンソ・デイビスでしょう。
19歳でバイエルン・ミュンヘンの左サイドバックのスタメンに定着して、ゴールに繋がるアシストやドリブル突破を武器に多くの得点に絡みました。
攻撃に参加していてカウンターを受けた際にも、必死に自陣に戻って守備をするプレーは、監督からも高い評価を受けています。
ダビド・アラバの後継者として、これからバイエルン・ミュンヘンの左サイドバックを担当する選手と言えるでしょう。
④レヴァンドフスキ
バイエルン・ミュンヘンを語る上で、絶対に外せない選手がレヴァンドフスキです。
ブンデスリーガで5回も得点王を獲得しているストライカーで、2019〜2020シーズンはチャンピオンズリーグでも得点王に輝いています。
今シーズンもブンデスリーガで21試合出場26ゴールと、非常にハイペースで得点を重ねる好調ぶりです。
ドイツリーグと同じようにチャンピオンズリーグで得点を重ねれば、バイエルン・ミュンヘンが2連覇する可能性は十分にあります。
レヴァンドフスキが、ビッグクラブを相手にどれだけゴールを決められるのか注目です。
CL2020バイエルン・ミュンヘンの見どころ
それでは、今シーズンのバイエルン・ミュンヘンの見どころを紹介していきます。
これから紹介する3つの見どころを意識して頂ければ、試合を楽しく観戦することが可能です。
①選手の戦術理解度
現在のバイエルン・ミュンヘンは24歳〜27歳の選手が多く、在籍してから数年経ったことで戦術理解度も上がっています。
チームの完成度が昨年よりも高くなっている為、今まで以上にチームプレーが活性化するでしょう。
ポゼッションするチームにとって、戦術理解度は重要なポイントです。在籍して年数が経った中堅年齢の選手が、若手の荒削りなプレーから卒業して、安定したプレーを継続的に続けられるか注目してご覧下さい。
キミッヒ好きの皆様おはようございます
バイエルンではラームの後継者っていわれてるけど、ラームを超える才能持ってると思う
戦術理解度が高いし、視野が広い!
おまけに強度もあるから、こなせる役割が多いんだよね😃
個人的に世界でも最高クラスだと思ってる!https://t.co/sVUkivJeiY
— ウイイレ分析官 (@FC_Analyst) July 15, 2020
②昨シーズンの得点を越えられるか
バイエルン・ミュンヘンは昨シーズンのチャンピオンズリーグで、43ゴールを決めています。グループステージだけで24ゴール決めていて、歴代の記録を大きく越えました。
昨シーズンはコロナウイルスの影響で準々決勝と準決勝が1発勝負でしたが、今シーズンはホーム&アウェイに戻って2試合増えます。
今シーズンはグループステージで18得点を記録していて、昨シーズンに比べて6得点少ないです。
しかしながら、2試合増えることを考慮すると、昨シーズンの43得点から記録を塗り替える可能性は十分に考えられます。
非常に豪華な攻撃陣が、どれだけゴール数を増やせるのか注目です。
③チアゴ移籍の穴埋め
昨シーズンのバイエルン・ミュンヘンには、1人でボールを前線に捌けるチアゴ・アルカンタラという絶対的ボランチの選手がいました。
シーズン終了と同時にリヴァプールへ移籍した為、現在はゴレツカが穴埋めをしています。
チアゴ・アルカンタラは、攻撃の軸となり試合をコントロールする重要な選手だった為、ゴレツカが穴埋めできるか注目です。
チアゴがいないとやたら試合がばたばたすることは前節証明済み。交互に決定機が来るような試合展開は避けたい。今まであまり表面化していなかったけど、チアゴのように自分でボールを持って時間を操れる選手は貴重だったんだなと。
— Ryo Hiramatsu (@bayernista25) May 26, 2020
CL2020の展望
最後にCL2020における、バイエルン・ミュンヘンの展望を解説していきます。
チーム成績に関して
バイエルン・ミュンヘンは5勝1敗の勝ち点16で、グループステージを首位通過しました。
グループステージで決めたゴール数は18で、全チームで単独トップです。失点数も5に抑えているので、チーム成績は非常に良いと言えるでしょう。
少し懸念点があるとすれば、試合によって波が激しい点です。1節のアトレティコ・マドリード戦は4-0と快勝しましたが、5節のアトレティコ・マドリード戦は0-0とゴールを決めることができませんでした。
チームのパフォーマンスが毎試合のように安定しないのは、バイエルン・ミュンヘンの唯一の課題です。ここを修正して毎試合安定したプレーをできれば、懸念するポイントなく決勝トーナメントでも戦うことができるでしょう。
1stレグの展開予想
バイエルン・ミュンヘンの1stレグの相手は、ラツィオに決まりました。
試合展開の予想ですが、バイエルン・ミュンヘンが普段通りにポゼッションできず、ラツィオとボール保持率はほとんど変わらないでしょう。
ラツィオはミッドフィルダーを5人横並びに配置して、ポゼッションをするのが得意です。
バイエルン・ミュンヘンは前線からハイプレスしますが、ラツィオはパス回しが上手いので、簡単にはボールが取れないでしょう。
戦力的にはバイエルン・ミュンヘンが圧倒的に優位に立っている為、普通に戦えば問題なく試合に勝てます。しかしながら、いつも通りにボールを好きなように保持することはできない可能性が高いでしょう。
試合内容は互角になると予測されるので、チャンスを確実にゴールに繋げられるかが勝敗に大きく関わるはずです。
🇩🇪チームに合流🇩🇪
バイエルンに朗報…ゴレツカとJ・マルティネスがトレーニングに復帰https://t.co/7ljrta8EQy🗣️編集部より
「 #バイエルン は来週から #チャンピオンズリーグ が再開。 #ラツィオ との決勝トーナメント1回戦を前に、貴重な2選手が戻ってきました」— サッカーキング (@SoccerKingJP) February 19, 2021
まとめ
本記事では、バイエルン・ミュンヘンのCL2020について徹底解説しました。
最後に総評をまとめておきます。
総評
バイエルン・ミュンヘンは、チャンピオンズリーグを2連覇できる戦力が十分に整っていると言えるでしょう。
新加入選手のリロイ・サネもチームに馴染んで、ゴールやアシストで結果を出しています。
チアゴ・アルカンタラが移籍したのは懸念点ですが、ドイツリーグではゴレツカが代役を十分に務める活躍を見せているので問題ないでしょう。
今シーズンもバイエルン・ミュンヘンが、圧倒的な攻撃力で勝ち進められるか注目です。