ピエール・エメリク・オーバメヤンの経歴とプレースタイルを徹底解剖

圧倒的なスピードと決定力を兼ね備えたワールドクラスのFWピエール・エメリク・オーバメヤン。どのリーグで戦ってもコンスタントに結果を出せるFWはそう多くはないでしょう。
2021年2月にはキャリア通算200点目となるゴールを決めました。
アーセナルでアルテタ監督のもとキャプテンを務めるオーバメヤンのキャリアやプレースタイルを徹底解剖していきます。

ピエール・エメリク・オーバメヤンのプロフィール

生年月日 1989年6月18日
国籍 ガボン、フランス
出身 フランス・ラヴァル
身長 187㎝
体重 80㎏
利き足
ポジション WG・CF
背番号 アーセナル:14番
ガボン代表:9番
タイトル ・ASサンテティエンヌ
クープ・ドゥ・ラ・リーグ:1回 (2012-13)
ボルシア・ドルトムント
DFLスーパーカップ:2回 (2013, 2014)
DFBポカール:1回 (2016-17)
・アーセナルFC
FAカップ:1回(2019-20)
FAコミュニティ・シールド:1回(2020)
・個人
アフリカ年間最優秀選手賞:1回 (2015)
ブンデスリーガ得点王:1回(2016-17)
プレミアリーグ得点王:1回(2018-19)
UEFAヨーロッパリーグ優秀選手賞 (2018-19)
プレミアリーグ月間最優秀選手:2回(2018年10月、2019年9月)
PFA年間ベストイレブン:1回(2019-20)
CAFチーム・オブ・ザ・イヤー:5回(2013年、2014年、2015年、2016年、2018年)
リーグ・アン チーム・オブ・ザ・イヤー:1回(2012-13)
ブンデスリーガ チーム・オブ・ザ・シーズン:1回(2016-17)
UEFAヨーロッパリーグ スカッド・オブ・ザ・シーズン:2回(2015-16、2018-19)
リーグ・アン 年間最優秀アフリカ人選手:1回(2012-13)
ブンデスリーガ 年間最優秀選手:1回(2015-16)
ボルシア・ドルトムント年間最優秀選手:1回(2014-15)
アーセナルFC年間最優秀選手:1回(2019-20)
Facebookブンデスリーガ年間最優秀選手:1回(2016年)
マルク=ヴィヴィアン・フォエ賞 : (2013年)

ピエール・エメリク・オーバメヤンの経歴

順風満帆とはいえないピエール・エメリク・オーバメヤンのサッカー人生について言及する。

父親の影響でサッカーを始めた幼少期

オーバメヤンは1989年6月18日、元サッカー選手の父親とスペイン人の母の間に誕生しました。

3兄弟の末っ子だったオーバメヤンはガボン代表として80試合以上の出場経験がある父親や兄2人の影響を受け、幼少期からサッカーをスタート。

父親がACミランのスカウトの仕事をしていたことからプロ入り前はイタリアでの生活も長く、フランスやイタリアなどヨーロッパで過ごす時間が多くなりました。

ミランから始まったオーバメヤンのキャリア

ワールドクラスの得点力を誇るストライカーのキャリアはイタリアから始まりました。

2007年父親がスカウトを務めていたということもあり、ミランのユースに加入。

オーバメヤンのゴールへの嗅覚はこの頃から突出しており、ユースの大会では6試合に出場して7ゴール挙げ得点王になりました。

期待の若手だったことに間違いないのですが、当時のミランはカカ、ロナウジーニョ、インザーギといったスター軍団を擁するチームだったこともあり、トップチーム昇格するもなかなか試合に出る機会は得られませんでした。

ミランに在籍しながらローン移籍という日々が続いていくのです。

武者修行のためディジョンへ

経験を積むためにディジョンへローン移籍。

ディジョンでは19歳ながら34試合に出場します。リーグ・ドゥとはいえ、オーバメヤンはコンスタントに出場機会を得て経験を積み上げます。スピードや得点力を生かし8ゴールを記録。

若手ながら、しっかりと結果を残す活躍を見せました。

フランスの強豪リールでポテンシャルを発揮

2009-10シーズンはリールにローン移籍することになりリーグ・アンでの挑戦が始まりました。毎年優勝争いを繰り広げる強豪クラブで14試合に出場します。ゴールは少なかったもののオーバメヤンの活躍もありクラブは4位と好成績で締めくくる結果となりました。リーグ・アンにもすぐに適応しポテンシャルの高さを見せつけたのです。

厳しいシーズンとなったモナコへのローン移籍

そして翌年もローン移籍することが決まり向かった先はリーグアンの古豪モナコでした。低迷しているチームを救うべく託された背番号は11番。

しかし蓋を開けてみるとチーム状況が悪く、オーバメヤン自身もなかなか調子が上がらず、結果を出すことができませんでした。

モナコでのスタッツは19試合に出場、2ゴールと苦戦を強いられ厳しいシーズンとなってしまったのです。

シーズン途中でローン先の変更を余儀なくされました。

サンテティエンヌで才能が開花

2010-11シーズンの途中から、サンテティエンヌで活躍の場を移したオーバメヤン。

サンテティエンヌでは3シーズンを過ごし87試合37ゴールと大活躍します。

2012-13にミランから完全移籍すると、19得点挙げサンテティエンヌのエースとして大ブレイク。今まで毎年ローン移籍をさせられていた不遇な状況を自らのプレーで完全に打破したのです。

オーバメヤンの活躍で長い間下位にいたチームは5位になりカップ戦は優勝。

自身も年間最優秀アフリカ人選手の個人タイトルを獲得します。

このシーズンの活躍が世界に注目され、ステップアップのきっかけとなったのです。

ボルシア・ドルトムントで披露したオーバメヤンの得点力

2013年の夏に当時クロップ監督率いるボルシア・ドルトムントへ加入。

デビュー戦でいきなりハットトリックを決めるなど勢いが止まりません。

すぐにブンデスリーガにもフィットし、ゴールを量産します。

しかし、翌年ドルトムントの絶対的エースだったレバンドフスキがまさかのバイエルン・ミュンヘンに移籍。その影響が大きくドルトムントは失速してしまいます。

シーズン途中一度最下位にまで落ちたチームを救ったのがオーバメヤンでした。

ウイングが主戦場ながらCFのポジションで期待に応え、終わってみれば昨シーズンよりも多い16ゴールを挙げました。

その後のドルトムントはオーバメヤン、香川、ロイスを中心にブンデスリーガでも圧倒的な攻撃力を誇るチームになっていきます。

2016-17シーズンにはキャリアハイとなる32試合31ゴールという驚愕の得点力でレバンドフスキを差し置いてブンデスリーガ得点王に輝きました。

ドルトムントでは5シーズンを過ごし、リーグ戦通算成績144試合出場98ゴールとワールドクラスの得点力を見せつけたのです。

アーセナルでの新しい挑戦

2018-19シーズンの途中、5600万ポンドの移籍金でアーセナルへ移籍。

ティエリ・アンリがつけていた背番号14を背負いアーセナルでの新しい挑戦が始まりました。

プレミアリーグにもすぐに馴染み2年目のシーズンで得点王になるなど決定力の高さはとどまることを知りません。

特にラカゼットやエジルとは時を重ねるごとに連携が強まり、多くのサポーターを魅了するプレーを見せました。

プレミアリーグ79試合で50得点達成はアーセナルで史上最速の記録となります。

2019年の冬にはキャプテンに就任し、指揮官がアルテタになり戦術が変わりました。

オーバメヤン自身の役割や求められることが変化したことで精神的にも成長するシーズンとなったことは間違いないでしょう。

ガボン代表を牽引するオーバメヤン

かつてオーバメヤンはフランス、イタリア、スペインなどの代表でプレーする可能性があったものの、ガボン代表を選択。

それはガボン代表で80試合に出場した経験を持つ父親の存在が大きかったからです。

20歳の時に代表デビューをしてから63試合25ゴールとチームを牽引しています。ガボン代表はW杯の出場はまだありません。

出場は難しいとされていますが、大きな大会で活躍するオーバメヤンもみてみたいですね。

ピエール・エメリク・オーバメヤンのプレースタイル・特徴

オーバメヤンの適性ポジションはWGとCF。
アーセナルでは4-2-1-3のフォーメーションでLWGとして起用されることが多くなっています。
左のウイング位置からスピードで相手を抜き去り、シュートという得意の形を持っている選手です。
また、LSBのティアニーやCFのラカゼット、ジャカとの連携がよく、ポジショニング修正をしつつ良い距離感を保ちます。縦への突破とゴール前での決定力は相手にとって脅威になります。

異次元のトップスピード

オーバメヤンといえば、驚異的なスピードが持ち味です。

現在、世界で最もスピードが速いFWと言っても過言ではないでしょう。

30m走のトレーニングで3.8秒という記録を出し、陸上のウサイン・ボルトを上回ったという話が話題になりました。

一瞬のスピードで相手DFを剥がすことができるので背後をとるプレーが得意です。

スピードを武器にショートカウンターやサイドからの速い攻撃が武器になります。

献身的な前線からの守備

指揮官がアルテタに変わってから、守備のタスクを求められるようになります。

FWであればゴールを取ることに専念したいところですが、オーバメヤンはきっちりと献身的に前線からの守備をこなしています。

左サイドではティアニーと連携をうまく取りつつ、自陣深くまで下がって守備をする場面も見受けられるようになりました。

攻撃のみならず、守備もこなせる選手は現代フットボールで非常に重宝されます。

芽生え始めたキャプテンシー

ドルトムント時代は練習を無断欠席するなど素行に少々問題があったオーバメヤン。

プレーの貢献度は高いものの、元々チームをまとめるというタイプでもありませんでした。

しかし、アーセナルでキャプテンに任命されてからはキャプテンシーが徐々に見えてきています。

試合中に鼓舞するシーンなどは少なく見えますが、見方を気遣うプレーやベストを尽くそうとする姿勢が周りの士気を高めます。

オーバメヤン自身もキャプテンに就任したことで大きな責任を感じ、みんなのお手本にならなければいけないと語り、キャプテンシーが芽生えたことを自覚しています。

勝利を引き寄せる決定力

そしてなんと言っても決定力が魅力です。

少ないチャンスを確実に決めることができるので、チームが劣勢だとしても勝利に導くことができてしまうのです。

スピードと動きのうまさから絶好のチャンスを作り出し、ゴールをあげられるシュートテクニックがあるためゴールを量産します。

ペナルティーエリアに入ってくれば、必ず仕留める決定力があるのでDFやGKとしてはかなり危険な存在です。

ピエール・エメリク・オーバメヤンの今後について

アーセナルのエースストライカー、ピエール・エメリク・オーバメヤンの活躍はいかに。

アーセナルで悲願のタイトル獲得なるか

今までゴールを量産し、得点王など数多くの個人タイトルを獲得してきたオーバメヤン。

今後期待されるのは、キャプテンとしてチームを優勝に導けるかという部分ではないでしょうか。

2020年はFAカップのタイトルを手にすることができましたが、欲しいのはリーグ戦やチャンピオンズリーグのタイトルです。

近年プレミアリーグのそれぞれのチームレベルが上がり、どんどん優勝から遠ざかるアーセナル。

リーグ戦で優勝争いできる強さを再び取り戻したいところです。

オーバメヤン自身まだビッグタイトルを手にしたことがなく悲願のタイトル獲得に向けてさらなる活躍が期待されます。

ガボン代表をW杯初出場へ導けるか

コロナウイルスの影響で延期されていたW杯の予選やアフリカネイションズカップの予選が始まります。ガボン代表として念願のW杯初出場にチームを導くことができるのか期待がかかります。

オーバメヤン個人としてはガボン代表として80試合に出場した偉大な父親の記録に並びたいという思いがあることでしょう。

ガボン代表選手としてさらに輝けるか、チームを勝利に導けるか今後も期待です。

タイトルが欲しいオーバメヤン、今後移籍はありえるのか

オーバメヤンクラスのFWはメガクラブから狙われる人気銘柄です。

常にバルセロナやパリサンジェルマン、インテルといったクラブが獲得に乗り出そうとしていました。しかし、2020年にアーセナルと2023年までの契約延長を締結。

これで少し移籍の噂も消えることでしょう。

とはいえ、オーバメヤンがタイトルやチャンピオンズリーグでのプレーにこだわりがあるのも事実で昔から憧れのクラブはレアルマドリードであると公言しています。

今後のアーセナル次第では、移籍を志願する可能性も十分にあり得ます。

アーセナルのレジェンドとなるのか、他のクラブに活躍の場を移すことになってしまうのか注目したいところです。