昨シーズンは悲願のチャンピオンズリーグ制覇に、あと一歩の所で届かなかったパリ・サンジェルマン。
少し前まではリヲンがフランスリーグの王者でしたが、近年はパリ・サンジェルマンが圧倒的な強さでリーグを独走している状態です。
本記事では、豊富な資金源を武器に多くのスター選手を獲得してきたパリ・サンジェルマンの戦術や特徴、注目選手を徹底解説しました。
それだけでなく、2020〜2021シーズンのチャンピオンズリーグの見どころも紹介しているので、興味がある人は是非最後までご覧下さい。
目次
パリ・サンジェルマンってどんなチーム?
パリ・サンジェルマンは、フランスのパリを拠点に活動しているビッグクラブです。
しかしながら、パリサンジェルマンが強くなったのは、非常に最近の出来事になります。
2001年シーズンからリヲンがリーグ7連覇をするなどによって、数年前までのパリ・サンジェルマンはビッグクラブとは程遠い中堅クラブでした。
ビッグクラブの仲間入りを果たしたのは、2012〜2013シーズンでフランスリーグを制覇してからでしょう。2011年にカタールの企業がパリ・サンジェルマンを買収したことで、一気にチームは成長します。
イブラヒモビッチやベッカムなどのスター選手が次々とパリ・サンジェルマンに移籍をして、選手やサッカーまで大きく変わりました。
現在ではムバッペやネイマール、ディマリアなどのスター選手が在籍するビッグクラブになっています。
オーナー変わって有望選や+ビッグクラブへ行けた選手がPSGに移籍した時はシンプルにお金目的と思ったけど何故かPSGから中々外には出ない理由が今まで不明だった。国内一強どうこうは関係なく欧州1を目指すプランとサポートが選手からしたら魅力的なんだと感じた
急成長中のベンチャーって楽しいからね https://t.co/WzlG72grdy— Kevin Keegan (@Mrpotetoheadsan) August 24, 2020
パリ・サンジェルマンの基本フォーメーション
今シーズンのパリ・サンジェルマンは、4-4-2のフォーメーションを採用しています。
前線にスピードのあるムバッペとモイーズ・キーンを配置して、サイドハーフはドリブル突破ができるネイマールとディマリアが担当している状態です。
その他には4-3-3-のフォーメーションを利用されることもあります。1トップにムバッペを配置して、サイドをネイマールとディマリアが担当することで、中盤を3人に増やして厚みを加えることも多いです、
主に4-4-2と4-3-3のフォーメーションを使い分けているのが、現在のパリ・サンジェルマンになります。
CLパリサンジェルマンの特徴と戦術
①中盤を組み立てるネイマール
ネイマールはサイドハーフのポジションを担当していますが、トップ下も得意なので、パリ・サンジェルマンでは真ん中でボールを受けて試合を組み立てる役割も担っています。これは、バルセロナのリオネル・メッシと非常に似ていると言えるでしょう。
中盤でネイマールがボールを受ける時は左サイドが空く為、カウンターを受けやすいです。しかしながらフランスリーグでは相手が弱いということもあり、ネイマールはドリブルとパスを上手く使って、ほぼ確実にシュートまで持っていきます。
強豪チームを相手に、ネイマールがしっかりとシュートまで持っていて、カウンターを受ける危険を潰せるかは非常に重要なポイントになるでしょう。
②安定感のある守備陣
パリ・サンジェルマンは攻撃陣が豪華な印象を持たれますが、守備力も高いです。
マルキーニョスとキンベンペのセンターバックコンビは非常に安定感があり、キーパーのケイロス・ナバスは全所属のレアル・マドリードで3連覇を経験しています。
サイドバックのフロレンティやクルザワも、攻撃的というよりかは守備的なので、サイドからの攻撃もしっかりと防ぐことが可能です。サイド攻撃の多くは、ネイマールとディマリアの2人で完結させています。
安定感のある守備陣で失点を抑えることができれば、パリ・サンジェルマンが悲願のチャンピオンズリーグを制覇できる可能性は十分にありえるでしょう。
③スピードスターが揃うカウンター
守備陣が安定している為、相手が攻撃的であれば守備に回って、一気にカウンターを仕掛けることも多いです。
特にムバッペは100mを9秒台で走れるほどの快速で、裏に抜け出せば確実にキーパーと1対1の場面に持っていくことができます。
ネイマールやヴェラッティ、マルキーニョスなど正確なパスを出せる選手がパリ・サンジェルマンには多いので、チャンピオンズリーグでもカウンター戦術は利用されるでしょう。
ネイマールやディマリアも足の速い選手として定評があるので、パリ・サンジェルマンのカウンターには注目です。
④レッドカード覚悟の激しいプレー
パリ・サンジェルマンは非常に激しいプレーでプレスをかけるので、レッドカードを受けることが多いです。
今シーズンにフランスリーグで戦ったマルセイユとの試合では、両チームで合計19枚(イエロ:14枚+レッド:5枚)を貰う激しい試合になり、大きな話題になりました。
特にネイマールは感情的になることが多く、報復行為などをしてカードを貰うことも少なくありません。
レッドカード覚悟の激しいプレーで相手の攻撃を潰すのも、パリ・サンジェルマンの大きな特徴と言えるでしょう。
Marseille vs PSG は『イエロー13枚 レッド5枚』の荒れた試合の末にMarseilleが金星を挙げたとか。フル出場した #酒井宏樹 も素晴らしく、加入後直ぐにベンチ入りした #長友佑都 も出場したかったと思うが、彼は首絞められただけでイエローカードを貰ってしまうので今回はまだ出なくて良かった。 pic.twitter.com/0J66A89DRS
— 隅さん®︎ (@tokyo12_style12) September 14, 2020
CL2020パリ・サンジェルマンの注目選手
それではパリ・サンジェルマンの注目選手を4人に厳選して紹介していきます。
これから紹介する4人の選手が、パリ・サンジェルマンをCL2020で上位進出させる重要な役割を果たすでしょう。
①ネイマール
現在のパリ・サンジェルマンの象徴であるネイマールは、確実に注目しておくべき選手でしょう。
攻撃の主軸となって活躍している選手で、ムバッペとの相性が非常に良いです。
ドリブル突破も魅力的で、1対1の場面になると、ほとんどの確率で勝負を仕掛けます。昨シーズンのチャンピオンズリーグ準々決勝で対決したアトランタ戦では、中盤からゴール前まで1人で何度もドリブル突破して注目を浴びました。
ネイマールがパリ・サンジェルマンの攻撃陣を率いて、どれだけ得点に貢献ができるかで勝敗は大きく左右されるでしょう。
②エムバッペ
パリサンジェルマンのトップを任されているムバッペは、スピードだけでなく足元の技術も高いです。
モナコ時代は裏に抜けてゴールを決めるというシーンが多かったですが、パリ・サンジェルマンではネイマールと崩してゴールを決めるシーンもあります。
スピードだけでなく足元の技術があるのも、ムバッペの大きな武器でしょう。
既にワールドカップや国内リーグでタイトルを獲得していて、チャンピオンズリーグだけ優勝できていません。
快速を生かした裏抜けや、足元の技術を生かした崩すプレーに注目してご覧下さい。
③モイーズキーン
4-4-2のフォーメーションになれば、イカルディを抑えてスタメン起用されているモイーズキーンも注目です。
ユベントスやエバートンなど、20歳ながらビッグクラブで活躍している選手になります。
将来が有望されていて、現在はエヴァートンからレンタル移籍中という形ですが、完全移籍の交渉をしているとう噂も出ているようです。
スタメンで試合に出なくても、途中出場すれば非常に脅威になる選手でしょう。実際にフランスリーグでは、16試合で9ゴールと結果を残しています。
モイーズキーンがフランスリーグと同様に活躍できるのであれば、パリ・サンジェルマンがチャンピオンズリーグを制覇できる可能性は十分にあると言えるでしょう。
④キンベンペ
パリ・サンジェルマンのユース育ちで、若くからトップチームのセンターバックを務めてきたキンベンペの活躍が、チャンピオンズリーグ優勝には不可欠と言えるでしょう。
一緒にセンターバックを組むマルキーニョスは非常に安定感があり、センターバックとして十分に役割を果たしていると言えるでしょう。
しかしながら、キンベンペは少し安定感が足りません。失点に直結するプレーも多いです。
特に印象深いのは、2年前のチャンピオンズリーグの決勝トーナメント1回戦で、マンチェスター・ユナイテッド相手に犯したハンドでしょう。試合が終了すればベスト8に進める状態で、後半ロスタイムに相手のシュートを、ペナルティエリアの中で手を大きく振りかざしてPKを取られました。
結局、PKを決められて土壇場で決勝トーナメント進出を逃しています。
今シーズンのパリ・サンジェルマンがチャンピオンズリーグで勝ち進むには、キンベンペの安定したプレーが絶対に必要です。
CL2020パリ・サンジェルマンの見どころ
それでは、CL2020で勝ち上がっているパリ・サンジェルマンの見どころを紹介していきます。
試合を見ようと思っている人は、これから紹介する3つの見どころを意識してご覧頂きたいです。
①攻撃的チーム相手にスタイルを貫けるか
パリ・サンジェルマンは攻撃的チームが相手になると、攻撃のスタイルを貫けないことが多いです。
昨シーズンの決勝ではバルセロナに8得点を奪った攻撃的チームのバイエルン・ミュンヘンを相手に、大きなチャンスを作ることができなかったです。また、準々決勝で対戦した攻撃的なチームであるアトランタにも苦戦しました。
逆に準決勝で対戦したカウンターを得意としている守備的なライプツィヒには、圧倒的な攻撃力で3-0と快勝しています。
攻撃的なチームを相手に自分達のサッカーが貫けるのか、ネイマールやムバッペに注目です。
②カードを貰わないでプレーできるか
チャンピオンズリーグの決勝トーナメントでのレッドカードは致命的です。
累積による出場停止もあるので、荒いプレーをするパリ・サンジェルマンは注意しなければいけません。
前線にはイカルディやモイーズ・キーンなどがベンチに控えているので問題ありませんが、センターバックのキンベンペとマルキーニョスが出場停止になれば、一気に守備力が低下します。
カードを貰わずに、スタメンのメンバーで試合を進められるのか注目です。
③名将の采配
パリ・サンジェルマンの監督は、中堅クラブだったトッテナムをビッグクラブに変えた名将のポチェッティーノが担当しています。
2018〜2019シーズンのチャンピオンズリーグ準決勝のアヤックス戦で、見事な采配をしたのは記憶に新しいでしょう。前半に2失点して後半で3得点を決めなければ敗退という危機的状況ながら、選手交代によってチームが活性化し、見事に大逆転を起こしました。
パリ・サンジェルマンがチャンピオンズリーグを制覇するには、監督の采配が重要になります。幸いパリ・サンジェルマンの選手層は厚く、途中出場で試合を変えられる選手が多いです。
是非、名将の采配に注目してチャンピオンズリーグをお楽しみ下さい。
🇫🇷公式発表🇦🇷
ポチェッティーノ氏がPSGの新監督に就任! 現役時代2003年以来の“復帰”を果たすhttps://t.co/GNLdeXAVQe🗣編集部より
「昨年12月29日に #トゥヘル 監督を解任した #パリ・サンジェルマン は2日、元 #トッテナム 指揮官 #ポチェッティーノ 氏の招へいを正式発表しました」— サッカーキング (@SoccerKingJP) January 2, 2021
CL2020パリ・サンジェルマンの展望
最後にCL2020パリ・サンジェルマンの展望を紹介しておきます。
チーム成績に関して
パリ・サンジェルマンは、4勝2敗でグループステージを突破しました。負けた試合の相手は、マンチェスター・ユナイテッドとライプツィヒです。
マンチェスター・ユナイテッドに負けた試合は、ゴールまで持っていくシーンが少なかったのが敗因でしょう。ボール支配率が60%を超えていたにも拘らず、シュート数はマンチェスター・ユナイテッドと一緒でした。
最も気にするべき点は、ライプツィヒに負けた試合です。幸先よく先制点を決めましたが、試合が終了した時点では2人の退場者を出して敗北しています。
パリ・サンジェルマンは負けていると危険なファールが非常に多く、相手と小競り合いになることも多いです。
チャンピオンズリーグに出てくるチームを相手に、数的不利の状態で勝つのは難しいでしょう。
チーム成績は悪いわけではありませんが、ゲームの進め方に問題がある試合があったことは懸念点です。
1stレグの展開予想
1stレグの相手は、スペインの名門バルセロナに決まりました。
展開予想ですが、おそらくパリ・サンジェルマンが攻撃を多く仕掛ける展開になるでしょう。
バルセロナもポゼッションが得意のチームになりますが、攻撃的なチームが相手だと守備に回る時間が多くなる傾向になります。
おそらく、普通に戦えばパリ・サンジェルマンが試合に勝つでしょう。しっかりと普段通りの攻撃的サッカーを展開すれば、相手は引いて守る可能性が高いです。
昨年にバルセロナがバイエルン・ミュンヘンを相手に8失点した試合を再現する攻撃力がパリ・サンジェルマンにはあるので、是非注目してご覧下さい。
【負傷者情報】
ネイマール、左足負傷で4週間離脱…ディ・マリアに続きCLバルセロナ戦欠場https://t.co/MfUMSHW8QO🗣️編集部より
「PSGは16日にチャンピオンズリーグ決勝T1回戦1stレグでバルセロナと対戦します。ネイマールは古巣の本拠地で行われる同試合を欠場することが決まりました」— サッカーキング (@SoccerKingJP) February 11, 2021
まとめ
本記事では、パリ・サンジェルマンのCL2020について徹底解説しました。
最後に総評をまとめておきます。
総評
パリ・サンジェルマンはネイマールやムバッペなどのスター選手が在籍しているチームで、優勝候補の一角でしょう。
少し荒いプレーが多く安定感を欠いている試合も多いですが、パリ・サンジェルマンの攻撃陣を抑えられるチームは少ないです。
昨年の屈辱から、今シーズンのチャンピオンズリーグでは優勝を目指して欲しいと思います。