チャンピオンズリーグを5度も制覇しているビッグクラブのバルセロナですが、近年は苦戦を強いられています。
特に昨シーズンの準々決勝でバイエルンを相手に8失点をしたのは、世界中が大きな衝撃を受けたはずです。
このままチャンピオンズリーグを戦っても、おそらく優勝するのは難しいでしょう。しかしながら、試合に勝てるスター選手は揃っています。
本記事では、チャンピオンズリーグを戦うバルセロナの注目選手や見どころを紹介しました。どのように戦えば勝機があるのかなども解説しているので、興味がある人は最後までご覧下さい。
目次
バルセロナってどんなチーム?
バルセロナとは、スペインのバルセロナ州で活動している世界トップレベルのサッカーチームです。
多くのスター選手が在籍していて、マンチェスター・ユナイテッドやドルトムントで活躍した日本代表の香川真司選手も憧れていたサッカーチームになります。
レジェンドであるヨハン・クライフが確立した、ボールをポゼッションするティキタカというスタイルで、試合時間の大半をボールポゼッションして圧倒するのが特徴です。
現在は、堅実で規律に厳しいクーマンが監督を担当しています。選手と衝突しているという噂も多いですが、リーガでは6連勝を飾るなど少しずつサッカーがチームに浸透しているようです。
🇪🇸正式決定🇪🇸
バルセロナ、クーマン氏の新監督就任を発表!…20年半ぶりの古巣復帰https://t.co/dyuyGR970j🗣編集部より
「キケ・セティエン監督を解任していた #バルセロナ は、2018年2月からオランダ代表を率いていたロナルド・クーマン氏の新監督就任を発表しました」— サッカーキング (@SoccerKingJP) August 19, 2020
バルセロナの基本フォーメーション
バルセロナの基本フォーメーションは、4-3-3を採用しています。4-3-3というフォーメーションは、バルセロナが長く採用しているフォーメーションです。
左サイドバックのジョルジアルバが果敢にオーバーラップすることで、サイドからの攻撃が上手く機能しています。
前線には身長が高い選手が少ないので、センターバックのパス回しからポゼッションで崩してゴールを決めることが多いです。
ほぼ全ての試合で相手よりボールポゼッション率が高く、出場している全選手がパスからポジショニングまでこなすことができます。
今シーズンはリオネル・メッシを最前線に置いて、中央から崩す攻撃も多く仕掛けています。昨シーズンまでリオネル・メッシがサイドに置かれていたので、少し昨シーズンより戦い方が変わっているようです。
CL2020バルセロナの特徴と戦術
①高い個人技術で相手チームを翻弄
バルセロナは個人が高い足元の技術を持っているので、他のチームでは考えられないようなパスワークやドリブル突破でゴールすることが多いです。
特にリオネル・メッシとジョルジアルバの足元の技術は非常に高く、2人だけで相手のディフェンス陣を完全に翻弄します。
少し昔に足元の技術が乏しいストライカーのイブラヒモビッチを獲得しましたが、バルセロナでは上手く機能しませんでした。しかしながら、バルセロナ以外のチームでは得点を量産して大活躍しています。
他のチームで活躍できる実力があっても、バルセロナが求める高い技術を持っている選手でなければ、試合に出ることはできません。
出場選手が高い足元の技術を誇っているのが、バルセロナの大きな特徴になります。
②0トップになることが多い
バルセロナのセンターフォワードはリオネル・メッシですが、試合中はボランチの位置まで下がって試合を組み立てることがあります。いわゆる、トップが0人の状態です。
0トップではゴールが決まらないという意見もありますが、リオネル・メッシがボランチの位置から前線の選手に正確なパスを収めて攻撃のスイッチを入れることができる為、低い位置にポゼッションしていてもゴールを決めることができます。もちろんリオネル・メッシは前線にボールを入れると、そのまま攻撃に参加するので、ボランチのように低い位置で残り続けることはありません。
リオネル・メッシが上手く攻撃をコントロールしていることで、0トップでもゴールを決めることができます。
③今までにないサイドハーフ
バルセロナのサイドハーフは、今まで足元の技術が高いテクニック系の選手が多かったです。
2014〜2015シーズンのチャンピオンズリーグを優勝した時は、サイドハーフはリオネル・メッシとネイマールでした。2008〜2009シーズンに優勝した時は、リオネル・メッシと一緒にフランスのレジェンドであるアンリがサイドハーフを務めています。
今までバルセロナが強かったシーズンは、サイドハーフの選手が非常に足元の技術が高いという特徴がありました。
しかしながら、今シーズンのバルセロナのサイドハーフを務めているのはグリーズマンとデンベレで、足元の技術はそこまで高くないです。
しかしながら、デンベレは足が非常に高く、サイドを一気にドリブル突破で駆け上がることができます。
グリーズマンはスピードや足元の技術が高いなどの特徴はありませんが、バランスが良く攻撃を上手くコントロールすることが可能です。
過去のバルセロナが起用してきたサイドハーフと少し特徴が違うのは、大きな特徴でしょう。
CL2020バルセロナの注目選手
それではバルセロナの注目選手を4人に厳選して紹介していきます。
これから紹介する4人の選手が、バルセロナをCL2020で上位進出させる重要な役割を果たすでしょう。
①リオネル・メッシ
やはりバルセロナがチャンピオンズリーグで上位進出するには、リオネル・メッシの活躍が絶対条件でしょう。
バルセロナの攻撃の主軸になっていて、怪我などで試合に出場できない時は、チームの攻撃が上手く活性化していないのは明白です。
ジョルディ・アルバとの相性が非常に良く、2人だけで相手ディフェンスを崩すことができます。試合が拮抗している時は、ミッドフィルダーの位置に戻って試合を組み立てることも可能です。
前線からハイプレスや自陣に戻ってディフェンスをすることなく、前線に残るのは少し欠点になりますが、誰も代役することができない選手になります。
②セルヒオ・ブスケツ
セルヒオ・ブスケツはバルセロナの心臓であるボランチを何年も担当しています。
ボランチの位置は1人なので、セルヒオ・ブスケツが抜かれると一気にピンチになる為、彼のパフォーマンは非常に重要です。
足元の技術も高くバランスが取れる選手ですが、近年は不用意にボールを取られるなど、安定感が失われつつあります。
しかしながら、セルヒオ・ブスケツの代役ができるボランチはサブメンバーにいません。
セルヒオ・ブスケツが昔のようなプレーを取り戻すことができれば、バルセロナは一気に安定感を取り戻せるでしょう。
③アンス・ファティ
最近のバルセロナは少し暗いニュースが多いですが、アンス・ファティはクラブの希望の星となるでしょう。
19歳ながらバルセロナのサイドハーフを担当できる高い技術力を持っていて、ゴールを決めることもできます。
今シーズンのスペインリーグでは、出場数が7試合と少ないですが4ゴールを決めていて、決定力は申し分ありません。
既にスペイン代表にも選出されていて、これからバルセロナを代表する選手になるでしょう。
しかしながら、現在は負傷中で、チャンピオンズリーグのベスト16の1stレグには間に合わない可能性が高いようです。2stレグには間に合うとされているので、そこでゴールを決めればバルセロナが決勝トーナメントに進出する為の大きな役割を果たすでしょう。
④クレマン・ラングレ
クレマン・ラングレは、23歳からバルセロナでスタメンを取った期待のセンターバックです。
左利きで正確なボールを蹴ることもできるので、ポゼッションサッカーのバルセロナではピケと同様に重宝されています。身長は決して高くないですが、読みが鋭くフィジカルも強いので、非常に素晴らしい選手の1人です。
しかしながら、最近のバルセロナは失点数が多く、守備が不安定なのは否めません。特に昨シーズンはバイエルンから1試合で8得点を決められ、一気に課題が浮き彫りになりました。
チャンピオンズリーグには攻撃力が高いチームが非常に多く、現在のバルセロナの守備ではゴールを守ることができないでしょう。
バルセロナがチャンピオンズリーグで上位に進出するには、クレマン・ラングレの守備力は絶対に必要です。ピケやテアシュテーゲンと連携を取って、相手の攻撃陣を防げるのか注目してご覧下さい。
CL2020バルセロナの見どころ
それでは、今シーズンのバルセロナの見どころを紹介していきます。
これから紹介する3つの見どころを意識して頂ければ、試合を楽しく観戦することが可能です。
①若手選手の躍動
バルセロナは資金繰りが非常に悪く、複数の選手がシーズン開幕前に移籍しました。
その為、若手選手を積極的に試合へ出場させています。特に試合に出る可能性のある選手は下記の4人でしょう。
ペドロ・ゴンザレス・ロペス | 18歳 |
セルジーニョ・デスト | 20歳 |
アンス・ファティ | 18歳 |
ロナルド・アラウホ | 21歳 |
(2021年2月現在)
22歳以下の若手選手が躍動すれば、高齢の選手が多いバルセロナには大きなアドバンテージになるでしょう。
ゴールキーパー以外の全てのポジションで期待の若手選手がいることは、バルセロナの大きなメリットです。
クーマン監督がどのように若手選手を使って試合を組み立てるのか注目です。
2021年のバルサはひと味違うな。
クーマン大先生の采配が素晴らしいのでしょうか。若手がどんどん躍動してきてる。バルサの未来です。
そして何と言ってもレオメッシ。彼がいる居ないではまるで別チーム。
これからもバルサでのメッシを観たい。— 🈂と史 (@VamosBarca01) February 7, 2021
②経験のあるベテラン
バルセロナには、チャンピオンズリーグを制覇した経験のある選手が非常に多いです。
優勝経験 | |
リオネル・メッシ | 4回 |
セルヒオ・ブスケツ | 3回 |
ジョルディ・アルバ | 1回 |
テア・シュテーゲン | 1回 |
優勝経験は無くても、グリーズマンやデヨングは前所属チームでベスト4以上に進んだ経験があります。
チャンピオンズリーグで上位進出した経験のある選手が多いのは、若手選手にとって頼りになることは明白です。
経験豊富なベテラン選手が試合を上手くコントロールできるか注目してご覧下さい。
③チーム戦術の浸透による得点力向上
現在のバルセロナは、得点源になる選手がリオネル・メッシしかいません。
昨シーズンまではルイス・スアレスというストライカーが在籍していましたが、移籍したにも拘らず財政難で補強をしていない状態です。
スペインリーグでは、リオネル・メッシが13得点を決めて得点ランキング2位になっていますが、次にチーム内でゴールを決めているのはグリーズマンの6ゴールになります。
得点源が少なくなっているバルセロナがゴールを決めるには、チーム戦術を浸透させて多くの選手が満遍なく得点を重ねるしかありません。
幸いバルセロナには足元の技術が高い選手が多く、全員で相手を崩せるトータルフットボールのサッカーができます。
チーム戦術を浸透させて、リオネル・メッシ以外の選手がゴールを決められるようにしておくことが重要です。
CL2020バルセロナの展望
最後にCL2020における、レアル・マドリードの展望を解説していきます。
チーム成績に関して
バルセロナはグループステージを2位通過しています。
同グループにはクリスティアーノ・ロナウドが在籍しているユヴェントスと被りましたが、1勝1敗と明らかに悪い成績ではありません。
格下相手には複数得点を重ねて、しっかりと勝ち点3を獲得しています。
チャンピオンズリーグのグループステージだけで判断すると、成績は良いと言えるでしょう。最終節はユヴェントスに0-3と大敗しましたが、既に両チームが突破を決めていて、クーマン監督も勝利より若手選手に経験を積ますなどの意図の方が大きかったように見えます。
1stレグの展開予想
1stレグの相手は、2014〜2015シーズンにバルセロナでチャンピオンズリーグを制覇したネイマールが在籍しているパリ・サンジェルマンです。
パリ・サンジェルマンは非常に攻撃的なチームで、フランスリーグでは3シーズン連続で最多得点数を記録しています。
展開予想ですが、バルセロナは守備に回る時間が長くなるでしょう。バルセロナが最も苦手とする展開になることが予測されます。
昨シーズンも攻撃的なバイエルン・ミュンヘンに歴史的大敗を喫しました。パリ・サンジェルマンは、バイエルン・ミュンヘンとサッカーが非常に似ています。
バルセロナは昨シーズンの反省を生かして、守備に回る時間が多くなると予測される試合で、どのように対策をするのか検討しなければいけません。
PSGネイマールが4週間離脱 CLバルサ戦絶望的#パリ・サンジェルマン #UCLhttps://t.co/0zm2XGqEPO
— 日刊スポーツ (@nikkansports) February 12, 2021
まとめ
本記事では、バルセロナのCL2020について徹底解説しました。
最後に総評をまとめておきます。
総評
バルセロナには将来を期待されている若手選手が多く在籍しているというアドバンテージもありますが、ベテラン勢の安定感が欠けているのは否めません。
また、得点源がリオネル・メッシしかいないのも大きな弱点でしょう。
チャンピオンズリーグでは苦戦を強いられると予測されますが、クーマン監督がどのような戦術を取るのか注目です。