マジメなドリブラー・エウベル(横浜F・マリノス)の突破を見逃すな

2021年シーズンの王座奪還を目指す横浜F・マリノスに新たなドリブラーが加わりました。28歳のウィングプレーヤー、ブラジル出身のエウベル選手です。早い段階で来日したことで、新シーズンのチームの始動から合流できました。性格は真面目で、すぐにチームにも適応できると、チームメートのブラジル人選手たちが太鼓判を押す期待の星の魅力に迫ります。

エウベルのプロフィール

生年月日 1992年5月27日
国籍 ブラジル
出身 ブラジル
身長 170㎝
体重 70㎏
利き足
ポジション FW
背番号 横浜F・マリノス:7
タイトル ブラジル1部リーグ優勝(2013年・クルゼイロ)
ミナスジェライス州選手権 優勝(2014年・クルゼイロ)
バイーア州選手権 優勝(2019年・バイーア)
SNSアカウント Instagram:https://www.instagram.com/elbersilva27/

持ち味はなんといってもスピードが速く、技巧にも優れたドリブル。sofascoreによると腕自慢の揃うブラジル1部リーグで、昨年はトップクラスのドリブル成功率を記録していました。そんな分かりやすい武器があるにもかかわらず、自分勝手なプレーをするどころか、パサーとしても優秀。しかも性格も超がつくほどの真面目と、同僚のブラジル人選手が太鼓判を押すほどです。21年シーズンの横浜FMのキープレイヤーの一人と言っていいでしょう。

エウベルの経歴

クルゼイロ

エウベル選手は、ブラジル南東部にあるミナスジェライス州の名門チームで、日本でもよく知られるクルゼイロの下部組織で育ち、2011年にトップチームデビューを果たしました。南米一に輝いた経験もあるこのクラブは2013年、2014年にはブラジルの全国選手権で連覇を達成するという黄金時代。エウベル選手は1年目からこの全国選手権に試合出場するものの(3年間で8試合、9試合、11試合に出場)レギュラー定着にはいたらず、期限付き移籍となります。2014年途中からコリチーバで、2015年はスポルチ・レシフェで過ごすと、この年に公式戦38試合で10得点をあげて才能が開花します。

バイーア

2016年にクルゼイロに戻ると、今度は2年間で50試合近くの公式戦に出場。2018年からバイーア州の名門である、ECバイーアに請われて完全移籍で加入します。ECバイーアでは3年間の在籍期間に152試合18得点と、彼の持ち味であるスピードのあるドリブルを生かして、相手チームの脅威となっていました。

ポジションは攻撃的なウイングを任されることが多く特に左サイドでの起用が多かったとされています。独自でのドリブル突破のほか、味方を使うプレーも好みトップ下での出場時にも持ち味を発揮していました。

昨秋、チーム側は契約延長をオファーしていたものの、エウベル選手は新たな挑戦へと旅立っていきます。シーズン途中ということでファンの悲しみや怒りもあったようですが、移籍にあたって「バイーアには感謝の気持ちでいっぱい。チームを離れても私はバイーアのファンです」というコメントをSNSで発表しています。

横浜F・マリノス

2021年シーズンの新戦力として、横浜F・マリノスは質の高いウィングプレーヤーの獲得を目指していました。スピードがあり、自ら1対1を仕掛けて勝てるというエウベル選手の持ち味は、この横浜FMが求める条件と合致していたのです。

初めての海外移籍、しかも2020年は外国との自由な行き来ができなくなる年でしたがエウベル選手は、家族の賛成も得て日本への移籍を決断します。パスも得意な選手。

多くの新入団選手が来日できずにいる中で、制限が厳しくなる前にギリギリ来日が間に合っていたエウベル選手は、1月の新チーム始動から合流することができました。キャンプ中に怪我で出遅れてしまったものの、開幕2戦目から試合に出場。来日初ゴールはまだ(2021年3月20日現在)ですが、高い能力の片鱗を見せており、これから日本のプレーに慣れるとともに活躍が期待される選手です。

エウベルのプレースタイル・特徴

瞬発力と巧みなドリブル 相手を置き去りに

俊敏性に優れる選手の多いブラジルでも、スピードで勝負してきたという経歴の通り、プレーを見るとスピード、とくに静止時からでも爆発的にトップスピードにギアチェンジできるのが持ち味の選手と言えるでしょう。1対1の際に、相手のDFを逆方向へフェイントをかけ置き去りにできてしまうのは強い武器になります。 またボールコントロール、とくにアウトサイドを使っての細かい切り返しを好んで使うようなので、狭いスペースしかなくても打開するのは横浜FMの目指すサッカーにピッタリです。

現在、横浜FMは前線に3人のFWを並べる布陣を採用していますが、エウベル選手の主戦場は左WGとなります。トップ下で試しても面白そうな選手です。

小柄でも当たり負けない強い体幹

170cmの身長なので、サイズとしては小さい部類のエウベル選手ですが、体幹が強くしなやかなために自分より大柄な選手とぶつかっても倒れません。むしろ身体を当てることで相手との間合いをうまく開き、そこに爆発的加速で守備陣を引きちぎることを得意とするほどです。日本に来るブラジル人選手は平均的にこの体幹が強くて当たり負けない選手が多いのですが、エウベル選手はさらに重心が低いという特長があるようです。これはボールをキープしたいときにも武器になります。リードした展開で終盤を迎えるときにこの能力は味方からありがたがられることでしょう。

 

即興性あるワンタッチパスの使い手。コンビネーションにも期待

スピードに自信のあるドリブラーは、ボールを自分で持ちすぎてしまう傾向があります。ピッチを俯瞰して見ている観客の立場からすると、周りのサポートを使えばもっとビッグチャンスに近づくのにと思ってしまうシーンはよくあります。

ところがエウベル選手は、球離れがよく、周りを使って相手守備を崩すことを好んでいるのがプレーからも明らかです。自分のドリブル力を見せることにこだわらないドリブラーというのは珍しいかもしれません。より結果主義=味方の勝利にこだわる選手と表現すべきでしょうか。即興性のあるワンツー、それもエウベル選手が「返す側」のプレーを得意としているのは実に興味深いことです。

当然、チームメートとプレーする時間が長ければ連携が深まっていきますので、シーズンが進むにつれて予測不能なパスが飛び出すのではないでしょうか。

エウベルの今後について

横浜F・マリノスについて

現在の横浜FMには、マルコス・ジュニオールやチアゴ・マルチンスという攻守の柱として献身的でストイックな選手がいます。その彼らが口をそろえて「エウベルは真面目」というくらいなので、チームへの適応は心配なさそうです。怪我で出遅れてしまった分、コンディションが上がるのは初夏以降ではないかと推測すると、ここからの活躍が楽しみです。プレシーズンでの活躍や、期待する動きなど

移籍などの情報

2020年末のブラジル国内の報道によれば、横浜FMのオファー内容は3年の完全移籍ということです。実は、同じ正月に横浜FMは期限付き移籍で所属していたFWエリキを完全移籍の合意直前で中国のクラブに奪われるという苦渋を味わっています。土壇場で保有元のパルメイラスが、横浜FMとの合意を反故にして、より高額な中国からのオファーを選んだためと伝えられています。それに対し、エウベル選手含めて、現所属のブラジル人選手はいずれも完全移籍で横浜FMに加入しています。

もちろん横浜FMが抵抗できないほどの高額なオファーが届かないとも限りませんが、それには近隣の国にも名前がとどろくような活躍が不可欠となることでしょう。

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