魂のシャドーストライカー豊川雄太の経歴・プレースタイルを徹底解剖

豊川雄太選手は、育成年代から大きな期待をかけられた選手ではなくスター街道とは程遠いキャリアですが、世代別代表でも、所属クラブでも期待以上の活躍をして重要なシーンで得点を決める選手です。リオデジャネイロオリンピック日本代表として存在感を示しベルギーリーグで存在感を示し、昨シーズンJリーグ・セレッソ大阪に帰ってきた豊川雄太選手は、前半戦は適応に苦しみましたが、後半戦に活躍して今シーズンのセレッソ大阪の攻撃の切り札的存在として期待されています。

豊川雄太のプロフィール

 

生年月日 1994年9月9日
国籍 日本
出身 熊本県熊本市
身長 173㎝
体重 62㎏
利き足
ポジション FW
背番号 セレッソ大阪:32

豊川雄太の経歴

ベルギーでもプレー経験を持つ豊川雄太は、どんなサッカー人生を歩んできたのか。

常勝軍団鹿島アントラーズに入団もレギュラーの壁は厚く

2013年、熊本県立大津高等学校から鹿島アントラーズに入団。2014年、Jリーグ開幕戦のヴァンフォーレ甲府戦で初先発初出場を果たした。2015年、9月9日の天皇杯2回戦にてFKのキッカーを務め、自身の誕生日を祝うゴールを決めたものの、3シーズンで23試合2得点に終わりましたが、高校時代は技術が評価されていた選手なので鹿島アントラーズでストライカーとしてのメンタリティーが植え付けられたと思います。鹿島アントラーズに入団した経緯も高校時代には九州プリンスリーグ得点王に輝いた実績があり、鹿島の椎本スカウト担当は、その得点力の高さと運動量の豊富さを評価したからとのことですが、当時はドリブルが注目されていた印象だったので鹿島アントラーズのスカウトの眼力は間違いなかったということ。そのため出場機会は少なくても自分を見失わず成長していったのだと思います。

ファジアーノ岡山でブレイク

出場機会を求めてファジアーノ岡山に期限付き移籍するとシーズンを通じて主力としてプレーし、6位フィニッシュ&初のJ1昇格プレーオフ進出に貢献。翌年もレンタル移籍は延長されファジアーノ岡山では2シーズンで通算18得点を決めました。当時のファジアーノ岡山のシステムが3-4-2-1でシャドーのポジションがはまり役で中盤の仕事もしつつ点も取るプレースタイルが確立していきました。

ベルギーKASオイペンへ移籍。海外でも通用することを証明

ファジアーノ岡山での活躍が評価され2018年、ジュピラー・プロ・リーグ(ベルギー1部)のKASオイペンに完全移籍。最終節、途中出場からハットトリックと1アシストを記録し、チームを残留に導く活躍をみせたるなど相変わらずの勝負強さを発揮してベルギーリーグでは2年で10点を記録しました。

セレッソ大阪で後半戦に得点力が爆発

セレッソ大阪では23節までベンチスタートで横浜Fマリノス戦で後半26分から投入され2ゴールを決めチームの勝利に貢献すると次節先発を勝ちとり2試合連続得点を決めるなど23節以降の後半戦で5得点1アシストの固め取りをしたことから出場時間が増えた23節以降のペースだとシーズン15得点を決める計算になり、シュート成功率はシュート25本で5得点で驚異の20%を記録。2021シーズンは攻撃の切り札としても先発でも計算できる貴重な戦力として期待されています。

日本代表への道のりは険しい

豊川雄太選手はキャリアを通じて試合に出場すれば得点という形で結果を出してきましたが、佐藤寿人選手、小林悠選手、興梠慎三選手などJリーグで得点を獲り続けながらも代表にはなかなか縁がない選手も多く、日本代表の攻撃的なポジションは激戦区なので得点をとることにプラスしてその選手にしかない個性、武器があり、チーム戦術的に相性が良い場合に日本代表に定着できます。豊川雄太選手は得点をとる以外の武器に乏しいので得点を森保監督が無視できないハイペースでシーズン30得点くらいとらないと招集は難しいかもしれません。代表クラスだと攻撃的な選手は欧州組も所属クラブである程度点取りますし、リオデジャネイロオリンピックアジア予選突破を決める劇的ゴールを決めた豊川雄太選手も本選ではメンバーから外れています。その時、選ばれたのは南野拓実選手、中島翔哉選手、鈴木武蔵選手、浅野拓磨選手らと現在は代表で活躍中で欧州で高いレベルで揉まれている選手達です。彼らを超えなければ代表定着はありません。

豊川雄太のプレースタイル・特徴

豊川雄太選手のポジションは、フォワード、サイドハーフ、シャドー、トップ下で、攻撃的なポジションなら1列目も2列目もどこでもできるでしょう。

得点を取るためのドリブル

豊川雄太選手のドリブルは華麗なフェイントや爆発的なスピードで相手を抜いたりするものではなく、スペースを見つけてドリブルでボールを運ぶ能力に優れています。簡単に見えますが、ドリブルの空いているコースを見極めて、緩急をつけて相手を引きつけたり剥がしたりしつつ味方選手がフリーになる瞬間を見逃さずにパスを出し、その後も止まらずに動き直してリターンパスを待つようなドリブルで非常に効果的ですね。一言でまとめると得点から逆算して手段の一つとしてドリブルを使うのが上手い選手です。わざとテンポを落としてシュートへのスタミナを残しつつ相手に追いつかせておいて逆を取るドリブルは点を取るためのドリブルです。

豪快に振りぬく降りぬく強烈な強烈なシュート

豊川雄太選手はシュートは狙わずに振りぬくタイプでシュートは振りが速く強烈です。また、シュートを蹴った時に軸足は宙に浮いているため体重をボールに乗せる上手さとシュートの角度が大きいことが特徴です。また、ゴール前でも落ち着いて状況を把握できているからこそ思い切りよくシュートが打てます。実際に出場時間やシュート数に対するシュート決定率は非常に高い選手です。この浦和レッズ戦でのボール奪ってからの得点は豊川雄太選手の特徴が良く出ていますが、身体の向きとほど反対にシュートを打ち抜くのは軸足を浮かせ空中で身体をひねり遠心力をボールに上手く伝えているからで、股抜きも感覚で狙っています。

スピードと運動量、インテリジェンスがあるオフザボール

豊川雄太選手のシュート以外の武器はオフザボールの動き出しで、スピードと運動量に優れ、攻撃的なポジションならどこでもプレーできるのは、ゴールに近い位置での有効な動き方、ポジショニング、相手の視野からの消え方が上手いからです。何度も動き直してディフェンダーの裏を突こうとするプレーは相手としては厄介極まりなく、ディフェンスラインが下がるので中盤の選手もプレーしやすくなります。ツートップで起用されたときはシャドーストライカー、サイドで起用されたときはワイドストライカーとなりゴール前に現れて、点を取るという意味では役割は変わらず、豊川雄太選手のプレースタイルはそのままです。

守備への貢献度

豊川雄太選手は得点能力に関して非凡な才能があることは触れてきました。得点に関して非凡な能力がある選手はどこかエゴイストな一面があり、チーム貢献度が低い弱点があったりしますが、豊川雄太選手はむしろ献身的な守備でチームを助けるタイプです。豊川雄太選手は相手に寄せるだけの守備ではなく、ボールを奪いに行く守備で、自分でボールを奪ってそのまま得点を取ることを狙う選手なので守備をサボらず、チームとしてはこういうタイプが一人いると大助かりですね。

豊川雄太の今後について

2020シーズン終盤から確立し始めたセレッソ大阪で豊川雄太は、暴れることはできるのか。

セレッソ大阪の中心選手へ

豊川雄太選手は昨シーズン、セレッソ大阪で多くのフォワードが居る中序列が高い方ではなかったですが、シーズン終盤には常にゲームに関わる、必要不可欠な存在になっています。今シーズンはセレッソ大阪はフォワードの補強は大人しく豊川雄太選手はレギュラークラスとして計算されたと思いますから、与えられた出場機会でこれまで通り活躍していけば問題なさそうですね。すでにセレッソ大阪のサポーターやチームメイトにも認められています。

日本代表は国内組限定試合からチャンスが来るか?

森保JAPANは決定力不足に悩まされていて、大迫勇也選手、鈴木武蔵選手はそれぞれポストプレー、身体能力というストロングポイントを持っているものの決定力という意味では決めきれていません。南野拓実選手も出場機会が限られ、中島翔哉選手は中東に都落ちして大きな怪我をしてしまったので攻撃スカッドは大きく代わるでしょう。新しく中心になりそうな活躍をしているのは鎌田大地選手でスルーパスが持ち味なので裏への抜け出しを得意とする豊川雄太選手とは同じリオ世代で相性も良いはずです。新型コロナウイルスの影響で国内限定でワールドカップ2次予選を戦う可能性も出てきましたが、東アジア選手権など海外組が招集されない試合では十分に呼ばれるチャンスがあり、そこで結果を出せば代表定着へ向けた道が開かれるでしょう。

移籍などの情報

豊川雄太選手は自らの希望でベルギーリーグからJリーグに戻ってきています。欧州でステップアップするチャンスがありながらも帰国を選択したなら欧州再挑戦はなさそうですね。セレッソ大阪での年俸予想は2000万円とされています。過小評価だと思うので倍額を提示して獲得に動くJクラブも出てくるかもしれませんが、現在のところ噂はありません。ツートップの方が活きると思うので古巣の鹿島アントラーズはプレースタイルと合いそうです。