ヴィッセル神戸の左サイドバックとして絶大な存在感を発揮する酒井高徳選手。ロシアワールドカップで日本代表を引退してからも代表復帰待望論が絶えないのは選手としての頼もしさだけではなく、多くの挫折を経験して人格的に素晴らしく誰からも信頼される選手だからでしょう。ついていきたいと思わせる男が惚れる男・酒井高徳選手の魅力をお届けします。酒井高徳選手はドイツ・ブンデスリーガで長年活躍したサイドバックでありながらも日本代表では長友佑都選手、内田篤人選手、酒井宏樹選手の壁に阻まれポジションは奪えず2018年に代表引退を発表しましたが、2019年ヴィッセル神戸に復帰すると、流石のパフォーマンスを披露。欧州からJリーグに戻って活躍できない選手が多い中でJリーグのサッカーを尊重しつつもドイツでの経験をJリーグに還元する姿勢が再評価され代表復帰待望論も出てきています。
目次
酒井高徳のプロフィール
生年月日 | 1991年3月14日 |
国籍 | 日本 |
出身 | アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク市 |
身長 | 176㎝ |
体重 | 74㎏ |
利き足 | 右 |
ポジション | DF |
背番号 | 24 |
タイトル | 仙台カップ国際ユースサッカー大会優秀選手賞 (2010年) |
SNSアカウント | ・Twitter:https://twitter.com/sakai_go1123?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor ・Instagram:https://www.instagram.com/p/B-WwANcnIv_/?utm_source=ig_web_copy_link |
酒井高徳の経歴
アスリート一家の酒井高徳の幼少期から今に至るまで!
プロ入り前
日本人の父親とドイツ人の母親との間にアメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク市で生まれ、2歳の時父親の仕事の都合で新潟県三条市に引っ越しました。
兄は柔道家の酒井高喜で弟はサッカー選手の酒井宣福、酒井高聖のアスリート一家です。
10歳でサッカーを始め、三条サッカースポーツ少年団、レザーFSジュニアユースを経て、アルビレックス新潟ユースに入団。
アルビレックス新潟時代
2009年にアルビレックス新潟トップチームに昇格して1年目から14試合に出場する活躍を見せると、2010年にはレギュラーポジションを掴み、2011年もアルビレックス新潟のJ1残留に大きく貢献しました。
VfBシュトゥットガルト時代
2011年12月23日、ブンデスリーガ・VfBシュトゥットガルトへの期限付き移籍が発表され途中加入ながらレギュラーに定着し活躍。ドイツ紙『WELT』からドイツ代表に招集すべきと報道されました。日本代表とドイツ代表とアメリカ代表の選択肢がありましたが、日本代表を選択しています。シュトゥットガルトでは4年間レギュラーポジションを維持しました。
シーズン終了後VfBシュトゥットガルトに完全移籍。
ハンブルガーSV時代
シュトゥットガルトでの出場機会は減少した時期、移籍を検討。シュトゥットガルト移籍(2011年当時)の監督であったブルーノ・ラッバディアの熱望を受け、2015年7月5日にハンブルガーSVへ完全移籍。
2016年には日本人初となるチームキャプテン就任。2017-18シーズンもキャプテンとしてプレーするも、チームは55年目のシーズンでクラブ史上初の2部降格が決定。
降格への責任を感じてチームに残留するも初めて降格させたキャプテンのレッテルを貼られサポーターからブーイングを浴びせられ、チームも昇格を逃しています。
ヴィッセル神戸時代
2019年8月14日、ヴィッセル神戸への完全移籍を発表した。ヴィッセル神戸の主力選手として活躍し、ドイツ人監督フィンクとチームの意思疎通役を買って出て2020年1月1日に行われた鹿島アントラーズとの天皇杯決勝戦で勝利し、自身初のタイトルを獲得しています。
また、前バルセロナ所属のアンドレス・イニエスタに関して、酒井高徳は、プレーだけでなく、キャプテンとしても高く評価している。その裏には、酒井高徳自身がハンブルガーSV時代、日本人初のブンデスリーガでキャプテンを務めた経験からその重圧をよく知っているからだ。
また、2021シーズンは、とにかく失点ゼロにこだわっている。上位進出の鍵は、守備だと言い張る酒井高徳は、チームの最高の結果に向けて、着実に今年もカギを握る選手になるだろう。
日本代表
2006年、U-16日本代表に選出され、以後各カテゴリの代表チームに選出され続け、2012年9月6日に故郷、新潟にある新潟スタジアムで行われたキリンチャレンジカップ2012、対UAE戦でA代表デビュー。
2014年5月12日にW杯ブラジル大会の日本代表メンバーに選出されたものの出場機会はありませんでした。
2018年5月31日にW杯ロシア大会の日本代表メンバーに選出された。第3戦のポーランド戦でW杯初出場を果たしたが、ポジションは本来とは違う右サイドハーフ。ベルギー戦敗退後に、「次のW杯を、僕は目指すつもりはない。未来と希望がある選手が目指したほうがいい」とコメント。日本代表を引退しました。
長友佑都選手、内田篤人選手、酒井宏樹選手の控えで両サイドバックをこなせる器用さからベンチ要員となり、たまに来る出番では出来上がったレギュラーメンバーのコンビネーションと比較されるため、批判も多く不憫な代表キャリアだったと感じます。
酒井高徳のプレースタイル・特徴
世界を経験した酒井高徳の魅力とは。
豊富な運動量と落ちない強度
酒井高徳選手はサイドバックに必要とされる上下動の運動量を高いレベルで持っていますが、さらに凄いところは、守備でのアプローチ、攻守の切り替え、裏への飛び出しのような動きに強度が必要な場合で高い水準のプレーを維持しながら90分落ちないところですね。30代のサイドバックとしては驚異的で高いプロ意識と日頃のトレーニングの積み重ねが発揮されています。
コントロールできる中盤が居ないから酒井高徳の運動量でカバーしようとしてるのが見え見えなんだよ。
— 青と黒ノン (@HikyuTo661129) March 28, 2017
両足を巧みに使うボールコントロール能力
酒井高徳選手は右利きで左サイドバックでプレーしますが左足のクロス精度は右に劣りません。クロスボールの質は高いとは言えませんが、相手が嫌がる場所を狙うのが上手いですね。また、左サイドからドリブルで両足を使いながら縦に運ぶプレーは地味ですが、利き足と逆サイドだと難しいです。
都並さんが的確に解説してくれてたけど、古橋のゴールは“ニアで潰れたドウグラス”と“フォアに開いてDFを引きつけた田中順也”の働きがあって、更に“イニエスタ→酒井高徳のホットライン”から最高のクロスが来たからこそのゴール。
古橋だけじゃなく、一体となってゴールを生み出した全員が素晴らしい!
— りょーた | HR Staff | ♦️ (@rytJan23) February 19, 2020
Jリーグで圧倒的な対人守備
酒井高徳選手の対人守備能力はJリーグ屈指でサイドの一対一でのドリブル対応は迫力があります。他の選手よりもボールが渡った時点で距離を勢いよく詰めるのが特徴で、コース取りで優位に立ちスピード、パワーで相手をねじ伏せてマイボールにするイメージです。重心が低いですが、腰を落としすぎない酒井高徳選手の守備の姿勢は教科書のようです。
日本ーホンジュラス – 酒井高徳、守備が上手になってた。良かったな。 武藤は最後まで観たかったね。 やっぱり、うっちーは安定感バツグン! 乾、攻撃は魅せたけど、守備の下手さが気にかかるね。… http://t.co/vYgXA0faIy
— 山城憲大 (@noppu1) November 14, 2014
ドイツでも頼られたキャプテンシー
酒井高徳選手はインタビューでも自分のプレーよりまずチームの内容が先にコメントとして出てきます。代表でもドイツ時代も不遇の時期を過ごした経験もあるので、うまくいっていない選手にも気を配ることができてチーム全体から頼られる選手です。高いレベルでの経験もあるので時に厳しいことを言っても説得力がありますし、インタビューでも言葉が独り歩きしないように慎重に話しているところに誠実さを感じます。
ヴィッセル神戸で酒井高徳にはその長谷部の如きキャプテンシーをイニエスタやビジャらに遠慮することなく発揮してほしい。
前々から神戸に足りないのは長谷部のような選手だと感じてたので、これから酒井の言動には特に注目していきたい— ろにぃーPES2022 (@PES_homura) August 13, 2019
酒井高徳の今後について
ヴィッセル神戸の顔となりつつある酒井高徳の今後に迫る。
ヴィッセル神戸について
ヴィッセル神戸のイニエスタ選手を獲得するなどの挑戦に惹かれて帰国した酒井高徳選手ですが、ヴィッセル神戸のプロジェクトが上手くいっているようには思えません。今回もシュツットガルト時代のように酒井高徳選手に頼るチーム状況になりそうですが、コロナ渦の難しい時期を乗り越えて再び夢を見せてくれるヴィッセル神戸の挑戦につなげて欲しいです。
日本代表について
酒井高徳選手は2018年に日本代表を引退していますが、現在代表の左サイドバックは人材不足で、Jリーグのパフォーマンスを見る限り実力的には選ばれて当然です。
強い意志があって代表に復帰しないのか、森保監督が頼めば復帰するのか分かりませんが、代表監督としては計算できる選手として頭数にいれておきたいでしょう。
移籍などの情報
現在、酒井高徳選手の移籍の情報はありません。ヨーロッパのクラブはベテランの選手を獲得したがらないので引退までJリーグでプレーするのが濃厚ですが、フロントの迷走が続くならヴィッセル神戸以外のクラブを選ぶかもしれません。年俸は推定で1億4000万円で日本人Jリーガートップクラスです。