ベガルタ仙台は1988年創部の東北電力サッカー部が前身。1999年からのJリーグの2部制開始とともにJ2に参加。J2とJ1を行き来するエレベータークラブから2010年にJ1に昇格したことをきっかけに脱却。10年連続でJ1残留を果たしているが、親会社がない市民クラブで資金力はJ1でも下位クラスであることから、新型コロナウイルス渦で債務超過の危機を迎えクラウドファンディングを募るなど経営面で危機を迎えている今シーズンは正念場となるでしょう。
目次
ベガルタ仙台2020シーズン
2020年シーズンのベガルタ仙台は6年間率いた渡邉晋監督に代わり、モンテディオ山形を率いていた木山隆之新監督を迎え、攻守ともに自らアクションをしていくサッカーを標榜したものの、キャンプからケガ人が続出し、満足できる準備ができないままシーズンを迎え、過密日程で怪我人がさらに増えベストメンバーがそろわないままシステムも4-3-3から4-2-3-1、4-4-2、3-4-2-1とコロコロと変えながら最後までチームを固めることが出来ずに6勝10分18敗 36得点61失点で17位に終わりました。
ベガルタ仙台2021シーズン移籍情報
2021シーズン、最新の加入、放出、注目選手をまとめました。
加入選手
GK | 井岡海都 | 仙台大 |
DF | 真瀬拓海 | 阪南大 |
アピアタウィア久 | 流通経済大 | |
MF | マルティノス | 浦和レッズ |
秋山陽介 | 名古屋グランパス | |
上原力也 | ジュビロ磐田 | |
加藤千尋 | 流通経済大 | |
FW | 皆川佑介 | 横浜FC |
放出選手
GK | 関憲太郎 | レノファ山口 |
川浪吾郎 | サンフレッチェ広島 | |
DF | 浜崎拓磨 | 松本山雅 |
金正也 | ||
パラ | ||
柳貴博 | 北海道コンサドーレ札幌 | |
MF | 椎橋慧也 | 柏レイソル |
飯尾竜太郎 | ||
兵頭慎剛 | ||
FW | ジャーメイン良 | 横浜FC |
長沢駿 | 大分トリニータ | |
アレクサンドレ・ゲテス | ヴィトリア・ギマランス | |
山田寛人 | セレッソ大阪 |
注目選手
注目加入選手はアピアタウィア久選手で昨年は特別指定で大学4年で6試合に出場済みですでに即戦力であることを証明しています。身体能力が高く、高さとスピードを兼ね備えセンターバックと右サイドバックをこなします。8人加入13人移籍で新加入のうち4人が大卒ルーキーですからピンポイント補強を行ったといえるでしょう。
J1仙台内定の大型DFアピアタウィア久。急成長の裏にCB転向と母のサポート。 https://t.co/HFllEdCHLc #Jリーグ
いい話。泣ける。
昨日初めて見たけど、ピッチ上で一番目立ってた。— いとう (@0v8bfZiub5aC24q) August 2, 2020
ベガルタ仙台2021シーズン開幕フォーメーション
開幕フォーメーションは手倉森監督が得意とする4-4-2と予想します。ゴールキーパーにヤクブ スウォビィク、センターバックにシマオマテと平岡康裕、右サイドバックにアピアタウィア久、左に蜂須賀孝治。ダブルボランチに上原力也と松下佳貴左サイドハーフにクエンカ、右にマルティノスでツートップは皆川祐介と赤﨑秀平。
クエンカ選手とマルティノス選手を起用するのは間違いないと思いますがポジションはどちらかがフォワードの位置に入って、サイドハーフに関口訓充選手や石原崇兆選手が入る可能性もあるので、二人の外国籍選手の起用法には注目です。
アピアタウィア久は大卒ルーキーですが、ディフェンスラインの選手層は薄いので開幕スタメンは十分あり得る状況です。また、ユース出身の佐々木匠選手は高校時代から期待された逸材で22歳となり攻撃面で違いを作ることができる才能があるのでそろそろ開花して欲しいところ。
ベガルタ仙台2021シーズン見どころ
ベガルタ仙台は手倉森監督にチームを任せましたが、ハードワークをベースとするモチベータータイプの監督でレギュラークラスの平均年齢の高さ、24人という保有人数の少なさは手倉森監督に合っている編成なのかは疑問が残ります。とくに攻撃面ではフォワードの個人能力に頼りがちな監督ですが、点の取れるフォワードは不足していて、外国人枠が余っていることから、これから補強することも考えられます。
クエンカ選手、マルティノス選手といった外国籍選手の個性を活かし、シマオマテ選手、ヤクブ スウォビィク選手の個人能力でゴール前を守るというシンプルなサッカーになるでしょう。シーズン二桁得点を記録するフォワードが出てこないと残留は厳しいかもしれません。フォワードの台頭かあるいは補強に注目です。
仙台残留は必然だった。「去年は長い時間プレーすることができなかったし、このチームでやっていけばもっと高い位置に行けると考えた。チームも街も好きだし、今年も残ることに決めた」
クエンカ、サンキューな。クエンカと共にもっと高い位置へ行こう!— 藤沢ベガ (@KAGOSHIMA_VEGA4) January 26, 2021
ベガルタ仙台2021シーズンの展望
補強動向を見る限り2021年シーズンのチームは昨シーズン17位のチームから戦力の積み上げはなかなかできておらず、主力の残留で精一杯だった印象ですが、退団濃厚だったシマオマテ選手とヤクブ・スウォビィク選手が残留したことでなんとか土台を保ったまま2021年シーズンを迎えることができるでしょう。手倉森監督はボール保持の指導は苦手でゾーンディフェンスとカウンター主体のチームを作るでしょうし、一人でボールを前進できるマルティノス選手の補強は理にかなっていると思います。決定力のあるフォワードが獲得できれば残留という目標は十分達成可能なチーム力があるでしょう。
「限られた予算の中で“個の能力”を持った選手を集めた仙台のフロントには賛辞を贈りたいが、現時点で手薄なのがストライカーである」 だよね~😟
「ベガルタ仙台」2021年の予想布陣&最新情勢「杜の都から世界を照らす」第二次手倉森体制 https://t.co/xuBK8kjoPg #サッカー批評Web
— サマコバ (@mmjmsm) January 31, 2021
まとめ
ベガルタ仙台は開幕戦はアウェーでサンフレッチェ広島と対戦します。4-4-2攻略が上手いチームなので相性は悪いですが、勝利で勢いに乗りたいところ。
昨シーズンの低調さと経営危機問題からネガティブな情報が多かったベガルタ仙台ですが、手倉森監督の就任とアイリスオーヤマが中心となって経営面を支えていくことでなんとか最悪の状況は避けられ、2021シーズンを戦う準備は整ったといえるでしょう。