スピードスター小屋松知哉~高校サッカーのスターの現在地~

昨シーズン途中からチームを率いる金明輝監督ので、従来の堅守速攻スタイルから、ポゼッションサッカーに移行しつつある今年のサガン鳥栖です。ボールフィーリングが高い選手が多く起用されている中で、良い意味でリズムを変えられる選手がいます。小屋松知哉です。今季4年ぶりのJ1の舞台へ戻ってきたスピードスターは、どのようなストロングポイントを持ち、鳥栖のサッカーに関わっているのでしょうか。

京都発名古屋行き

1995年、小屋松は京都府久御山町で誕生します。小学校時代は地元の久御山バイソンズで、中学校時代は宇治ジュニアFCでプレーします。その後、当時まだ1度しか全国高等学校サッカー選手権大会に出場していない京都橘高校へと進学します。2年生時には当時3年生の仙頭啓矢(京都サンガ)と共に、2度目となる選手権に出場します。正智深谷高校、仙台育英高校、丸岡高校、帝京長岡高校、桐光学園高校と名だたる強豪校に競り勝ち、決勝進出。最後は鵬翔高校に競り負けるも見事準優勝に輝き、自身も仙頭と共に得点王を獲得しました。高校3年時にも選手権に出場するも、ベスト4で敗退。しかし、この2年間の活躍もあり、Jリーグの舞台へと進みます。

大怪我からの復活、そして移籍と移籍

高校卒業後は名古屋グランパスへと進みました。ルーキーイヤーである2014年4月6日J1第6節のサンフレッチェ広島でJリーグデビュー。しかし、この試合で前十字靭帯断裂という大けがを負い、シーズンを終えます。そのご懸命な治療とリハビリが身を結び、2015年シーズン開幕戦の松本山雅戦で復帰を果たし、更にプロ初ゴールを決めます。しかし、なかなかレギュラー定着をするには至らず、2017年より舞台をJ2に移します。チームは故郷である京都サンガ。同シーズンには、選手権で共に日本中を沸かせた仙頭啓矢が東洋大学から加入します。結果的に在籍した3シーズンで116試合に出場し、22得点を記録。2020年よりいよいよ舞台を再びJ1サガン鳥栖へと移したのです。

小屋松選手を支える圧倒的なスピード

小屋松選手の一番の特徴はなんといっても爆発的なスピードです。高校時代からそのスピードを活かした裏への飛び出し、ドリブルで相手のゴールを脅かします。今シーズン挙げた得点はまだ1つしかありませんが、その1点は、自陣ゴール前から約70メートルをドリブルで運んだゴールでした。追いすがる相手を寄せ付けず、結局追いつかれることなく、ゴールに流し込みました。
また、このスピードは守備の部分でも、チェイシングやアプローチの部分でも充分に活かされます。実際、小屋松選手のタックル数は2020年シーズンでも有数のものとなっています。

ただ速いだけじゃない。ドリブルの極意

小屋松選手の武器の一つであるドリブルは相手のDFにとってはとても止めづらいものでしょう。いわゆるフェイントは使わず、細かいタッチで間合いを測り、相手が足を出してくるタイミングで一気に加速します。DFときれいに体を入れ替え、ペナルティエリアへと侵入していきます。それでも追いすがるDFは小屋松選手がセンタリングやシュートを狙うタイミングで懸命に足を伸ばします。しかし、小屋松選手は更に加速、時には角度も変えエリアへ侵入、いよいよフリーの状態となるのです。

さらなる挑戦のために

小屋松選手は今シーズン、出場機会に対してゴールという意味ではあまり結果が出ていません。これは、もしかしたらチームのスタイルの問題かもしれません。京都の時は、4-3-3フォーメーションのウイングとして完全に相手と1vs1の状態を作り出してもらい、スピード勝負に持ち込んでいたため、スピードで勝てる回数が多かったです。一方で、今年の鳥栖はポゼッションスタイルを採用しているため、相手がブロックを形成し、小屋松選手が特徴を発揮できるスペースが少なくなることに起因していると考えられます。
それでもカウンターチャンスでは小屋松選手のスピードは確実に武器となりえます。また、このブロックを崩せるような選手になることが小屋松選手のまた新たな成長なのです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。