大分トリニータの2020シーズン最終順位は11位。11勝10分13敗 36得点45失点。「勝ち点55・総得点50・失点35の6位」を目標に掲げたものの、第1節終了後まもなく新型コロナウイルス感染症流行の影響によりリーグが約4か月にわたって中断。7月上旬からの再開後は12月中旬までの約4か月半で全日程を消化する過密日程を強いられたことにより新加入選手を中心に怪我人が続出。下位争いに巻き込まれる事なく安定した戦いを見せたが、前年同様得点数は伸び悩み最終的に勝ち点43の11位でシーズンを終え2019年シーズンの9位を下回る結果に終わっています。今シーズンは守備の中心選手が抜けていて、まずはJ1残留が目標になるでしょう。
目次
大分トリニータ2020シーズン
昨シーズンのフォーメーションは3-4-2-1で片野坂体制ではおなじみのシステムです。中断期間中に4-4-2も試していますが、試合で使われることはありませんでした。
ゴールキーパーにムンキョンゴン、3バックは右から岩田智輝、鈴木義宜、三竿雄斗、ダブルボランチに長谷川雄志 島川俊郎、右ウイングバックに松本怜、左に香川勇気、左シャドーに野村直樹、右に渡大生、ワントップに知念慶。
失点は7番目に少なく52%のポゼッション率は6番目に高いことが試合をコントロールする役割を担っていましたが、特に3バック中央の鈴木義宜選手が攻守に貢献度が高く、代えが利かない存在感がありました。一方でフォワードの軸は最後まで定まらず得点数は少なかったですね。
鈴木義宜(フルタイム出場続ける鉄人)
— たけち (@wQMpP6hPCfktUba) December 29, 2020
大分トリニータ2021シーズン移籍情報
2021シーズン、加入、放出、注目選手をまとめました。
加入選手
GK | ポープ ウィリアム | 川崎フロンターレ |
DF | 上夷克典 | 京都サンガ |
坂圭祐 | 湘南ベルマーレ | |
福森健太 | ギラヴァンツ北九州 | |
黒崎隼人 | 栃木SC | |
MF | 下田北斗 | 川崎フロンターレ |
FW | 渡邉新太 | アルビレックス新潟 |
長澤駿 | ベガルタ仙台 |
放出選手
GK | ムン・キョンゴン | |
DF | 星雄次 | アルビレックス新潟 |
岩田智輝 | 横浜F・マリノス | |
鈴木義宜 | 清水エスパルス | |
高橋祐翔 | ヴェルスパ大分 | |
MF | 前田凌佑 | 愛媛FC |
小手川宏基 | 松本山雅 | |
田中達也 | 浦和レッズ | |
島川俊郎 | サガン鳥栖 | |
小塚和季 | 川崎フロンターレ | |
FW | 三平和司 | ヴァンフォーレ甲府 |
渡大生 | アビスパ福岡 | |
知念慶 | 川崎フロンターレ |
注目選手
片野坂体制6年目で、昨シーズンキャプテンを務めた鈴木義宜をはじめ、岩田智輝、田中達也、島川俊郎ら6選手が移籍し、期限付き移籍加入していた知念慶が移籍期間満了により退団。ムン・キョンゴンが兵役の関係で韓国に帰国するなど主力クラス7人がチームを去ったものの、エースストライカー候補として長沢駿選手、守備の要として坂圭祐選手が加入しています。主力の退団を埋めるだけの補強ができたかは疑問が残ります。
大分トリニータ2021シーズン開幕フォーメーション
開幕フォーメーションについて片野坂監督おなじみの3-4-2-1システムで臨むでしょう。
ゴールキーパーに高木駿、3バックに右から刀根亮輔、坂圭佑、三竿悠斗、ダブルボランチに下田北斗、長谷川雄志、右ウイングバックに松本怜。左に香川勇気、右シャドーに渡邊新太、左シャドーに野村直暉、ワントップに長澤駿と予想します。
注目は昨シーズンのベガルタ仙台の終盤戦の躍進に大きく貢献した長澤駿選手で日本人フォワードには珍しい高さで勝負できるフォワードです。サイド攻略が上手いチームなので長澤選手のヘディングシュートは大きな武器となるでしょう。昨シーズンから主力が抜けているのでクラブ生え抜きの若手選手である長谷川雄志選手がボランチの位置で攻守に中心選手として活躍が期待されます。
大分トリニータ2021シーズン見どころ
大分トリニータ2021シーズンの見どころは抜けた主力選手の穴を誰が埋めて昨シーズンのチームを超えていくかという部分になります。昨シーズンのチームを超えることができなければ降格争いに巻き込まれるでしょう。特に鈴木義宣選手の放出がチームに与える影響については計り知れない部分があるので3バック中央のポジションは注目です。
大分トリニータ2021シーズンの展望
昨シーズンの大分トリニータの11位という順位を超えることは難しそうです。予算的にはJ1では間違いなく下から4番目に入りますし、主力クラスが抜けて積み上げてきたものを発揮するのも難しい中で監督の力で降格争いを免れることができるかという位置づけのシーズンとなるでしょう。守備時は5-4-1でラインを引いて守り、キーパーを絡めたボールポゼッションも安定しているので、大崩れすることはないでしょうが、勝ちきれない試合が続くと降格枠4がチラつき精神的にも厳くなるのでチームを救う点取り屋が出てくるかどうかが重要なポイントです。
[Jリーグ特集] 大分トリニータ 戦術遂行の要人を一新。カタノサッカー、新局面へ(サッカー新聞エルゴラ水・木曜号)#jleague #j1 #trinita pic.twitter.com/5niDA12IWi
— サッカー新聞エルゴラッソ (@EG_spy) February 2, 2021
まとめ
開幕戦はJ1昇格してきた徳島ヴォルティスと対戦します。ホームゲームですし、相手はポジャートス新監督が入国できない中でキャンプを行わなければいけないので、有利な試合となります。勝って3ポイントをとって勢いに乗りたいところです。
大分トリニータは主力の流出と岩瀬健ヘッドコーチが大宮アルディージャの監督に就任して抜ける危機を乗り越えることができるかは片野坂監督にかかっていると思います。日本代表森保監督の右腕としてサンフレッチェ広島で一時代を作った片野坂監督は代表スタッフ入りのオファーを断って大分トリニータでの指揮を執っているので、手腕に期待がかかります。